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10.Problems 問題


 もし、説明に注意深く従うならば(特に消毒作業と温度管理)、問題はほとんど生じないはずである。


Apparent stuck fermentation 明らかな醗酵停止

 問題:醗酵が数日間激しく進行し、それから死に絶える。

 解決方法:ビールの比重を確かめる。普通は問題無い。醗酵できる糖分がイーストによって消費し尽くされたために醗酵が停止しているためによる。もし、比重が最終値に近いならば、ビールは多分大丈夫である。しかしながら、さらに数日間放置して、瓶詰前にイーストを沈殿させる必要がある。

 もし、比重が初期比重に近いようなら、そしてさらに2、3日経っても下がらないようなら、本当の醗酵停止である。醗酵停止は、通常、一日に20V(11℃)以上の急激な温度変化によって生じ、それによってイーストにショックを与え、継続不可能にしてしまう。醗酵停止を回復させるには、新鮮なイーストを追加し、一定の温度の場所にビールを置かなければならない。オールモルトのビールでは、本当の醗酵停止は稀である。


Lack of Carbonation 炭酸ガス不足

 問題:瓶内での醗酵が、55V(12.8℃)以下の低い気温や、瓶詰直後の3週間の熟成期間の温度不安定によって、妨げられる。

 解決できるかもしれない方法:残った瓶を58V(15℃)以上の一定温度の場所に移し、2週間以上待つ。イーストはしばしば生き返り、ビールに炭酸ガスを加える。


TooMuch Carbonation 炭酸ガス過多

 問題:完全に醗酵する前に瓶詰した、または野生イーストに感染した(野生イーストに感染すると通常イースト臭い悪味がする)。

 解決方法:ビールを冷やし、ピッチャーに注ぎ、飲む前に余分な炭酸ガスを飛ばす。


Sour Or Acidic Flavor 酸っぱい風味

 問題:醗酵の期間中に殺菌不十分のため、ビールがバクテリアや野生イーストに感染する。感染は醸造イーストの質が悪いことにより引き起こされる事がある。

 解決方法:唯一の解決方法は、次のバッチを作るときに徹底的に殺菌することである(さらに、多分、より上質のイーストに変えることも)。


The Ferment Overflows the Airlock 醗酵中にエアロックから吹き出す

 問題:暖かな気温による激しい醗酵が原因である。プラスチック醗酵器では、問題というより、単なる乱雑にすぎない。ビールは吹きこぼれ時には大量に二酸化炭素を発生し、二酸化炭素はビールの表面を酸化やバクテリアの成長から保護する。

 警告:ガラスの醗酵器を使うときはエアロックからの吹きだしが危険なことがある。エアロックの動きが悪くなり、瓶の爆発の原因となり得る。


White Film on the Surface 表面の白い幕

 問題:空気中のカビによる。醗酵器の表面の汚らしい白い非常に薄い幕が生じる。瓶詰後もまた生じる。通常、白い幕のカビは味を損なうことは無い。そのため、ビールを飲むには問題無い。

 解決できるかもしれない方法:次のバッチを作る前に、全ての設備を完璧に殺菌する。白い幕のカビは、湿気の多い季節には、その地方全体に広がっている。だから、完全に殺菌し、ワートをできる限り空気から保護する。


Chill Haze 低温濁り

 問題:ビールが室温では透明であるが、冷やすと曇を生じる。ほとんどのビールでよく起こる;商業醸造所でも曇をフィルターで漉したり、沈殿剤を入れたり、48V(9℃)以下で4週間以上貯蔵しで自然に曇を沈下させたりする。

 解決できるかもしれない方法:4週間以上の低温下での熟成で曇が沈殿する。自家醸造用品店では、低温濁りの吸着剤(シリカゲル、Polyclar等)を売っている。それは冷蔵することなしで、かなり曇を取り除く。清澄剤同様、低温濁り吸着剤は瓶詰の数日前に二次醗酵器に混ぜ込んで使う。  

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