2000年4月



早目先頭、スギノグランプリ2連勝!!
 (4/1・中山5R オープン)


中山競馬場  4/1 ・ 5R  オープン  直線ダート 3200m

 馬 名斤量騎手タイム着差人気
122スギノグランプリ  60田中剛3:37.91
255ジュピテリアン   59成 田3:38.21. 3/47
344ビンゴホープ    59山 本3:38.710
479サンデーメイト   60三 浦3:39.01. 3/48
556ドングリ      59嘉 堂3:39.31. 3/43
6811レイズスズラン   60鈴 木3:39.64
768コバノスコッチ   60宗 像3:40.65
833スマイリングハント 60栗 原3:40.91. 3/46
9812カミノリファード  59古川寛3:42.411
1011エムジースナイパー 57▲穂苅3:42.712
11710アイノブラザー   59浜野谷3:46.0大差9
-67マジックシンガー58△白坂落 馬2
単 2 210円   複 2 120円  5 240円  4 780円
枠 2−5 290円(2)   馬 2−5 1480円(6)晴・良
ワ 2−5 640円(7)   2−4 1560円(22)   4−5 5700円(47)

 スギノグランプリにとって、レイズスズランがハイペースで飛ばすレース展開は前走時と全く同じ。その前走同様離れた2番手でじっくりとレースを進め、2周目の向正面から徐々に進出して最終障害でレイズスズランを交わすのも前走と同じ。 最後ジュピテリアンらに詰め寄られたのは今回の相手がオープン馬であったためだが、自分から動いてそのまま押し切るレースぶりは着差以上に強さを感じさせた。 ジュピテリアンは相変わらず詰めは甘いが、いつもどのコースでも堅実に駆けてくるタイプ。今回は前崩れの展開利に助けられて2着に上がったが、最後は確実に差を詰められるタイプで今後も大崩れは考え辛い。 なぜか頑張ったビンゴホープ。深追いせずマイペースのレースができたのが好走の要因か。サンデーメイトも後方からのレースで展開利が大きい。逆にドングリはいつもよりやや前の中団でレースをしたために最後伸び切れなかった。 今回に関してはいつものように直線だけにかけた方が良かったか。レイズスズランは正攻法の逃げ。相変わらずスピードは抜群だが、距離延長が響き最後は息切れ。こういったスピードタイプの馬は東京で持ち味が生きそうだが・・・。 期待された関西馬のマジックシンガーは1周目の向正面の竹柵障害で落馬。この一戦だけではオープンとの力量比較の評価はし辛い。

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中山GJへ向けて、ポレール復活!!

 復帰が危ぶまれていたポレールが1年2ヵ月ぶりに戻ってきた。平地G ll の大阪杯。結果は15着だったが無事に復活できただけでもうれしい限りである。ここを使って中山GJへの出走を表明しており、国際化元年の中山GJを盛り上げてくれる一頭であることは違いない。 20世紀最後の名ジャンパーが世界の強豪と戦う姿が見られそうで、注目して見てみたい。10歳という年齢に加えて本調子までとはいかないのは少々残念だが、あの華麗な飛越が見られるだけでも文句はあるまい。

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ゴーカイが世界の強豪馬を撃破! 堂々のG l 制覇!!

中山競馬場  4/15 ・ 11R  第2回中山グランドジャンプ (J・G l)[国際招待]  芝 4100m

着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差人気
1着ゴーカイ (日)63横山 義行牡・84:43.1
2着ボカボカ (仏)63T.ドゥーメンセ・74:43.2  3/411
3着ジアウトバックウェイ (英)63N.ウィリアムソンセ・114:44.110
4着メイショウワカシオ (日)63嘉堂 信雄牡・74:44.73. 1/2
5着16メイビーラフ (新)63B.スコットセ・104:45.9
6着シドニーオペラ (仏)63C.ゴンボーセ・74:46.7
7着11ファンドリロバリー (日)63出津 孝一牡・84:46.91. 1/2
8着13ノーザンレインボー (日)63田中 剛牡・114:47.21. 3/4
9着ナインピンズ (米)63A.キングズリーJr.セ・144:47.7
10着14ヒルソサエティー (愛)63P.カーベリーセ・94:47.91. 1/213
11着10ケイティタイガー (日)63山本 康志牡・124:48.614
12着コバノスコッチ (日)63宗像 徹セ・84:50.015
13着ヨイドレテンシ (日)63酒井 浩牡・74:50.31. 3/412
14着12シャンパンファイト (日)63大江原 隆牡・104:52.7大差16
中止15セリベイト (英)63C.ルウェルンセ・10落 馬
中止ポレール (日)63三浦 堅治牡・10落 馬
単 (11) 610     複 (11) 240 (5) 210 (14) 1210
枠 3−6  1620     馬 5−11  1840雨・稍重
ワ 2−5  690    11−14  5420    5−14  3030
(レース)
 大方の予想通りファンドリロバリーがハナへ。以下ノーザンレインボーら日本馬が序盤は先行集団を形成した。各馬安定した飛越で大竹柵を全馬見事にクリアし逆回りへ。このあたりから徐々に外国馬も先団に進出。再びタスキに入って大生け垣も全馬無事に飛越を終えると、メイビーラフが先頭に並びかけた。 向正面の竹柵障害でそのメイビーラフがファンドリロバリーを自ら捕らえて先頭に立ち最終障害を最初に飛んだが、ちょっと仕掛けが早かったか、ここで息切れ。それを直後で追っていたジアウトバックウェイも4角で前に並んだものの、最後は力尽きた。 その早めに動いた2頭をワンテンポ遅らせて仕掛けたボカボカとゴーカイが4角で捕らえると、直線では2頭の一騎打ち。最後はゴーカイがボカボカを振り切って勝利を収めた。

(結果分析)
 世界初の障害の招待競走のため、各国の体系の違いからくる力関係の把握の難しさがこのレースを考える最大のポイントであったことは今更語る必要もないだろう。今回は日本馬ゴーカイの勝利で幕を閉じたが、地の利以上に外国馬陣営の「日本の障害レースはスピード優先」という先入観が強すぎたのではないだろうか。 外国の障害競走のペースが遅いのは、馬場が日本のように堅くないことと、斤量が日本よりも重いことが大きな要因であろう。そのため、今回は馬場がやや渋ったため外国馬が日本馬のスピードについてこられたとの見方は決してそうでないように思う。そもそも、この中山4100m戦は大きい障害が2つあり、 しかも6度もの坂の上り下りがあるというスタミナを要するレースであり、スピード派の馬には不利であるということは、中山大障害のこれまでの歴史が物語っている。あまりスピード重視のレースではないこの中山GJで、「日本の障害レースはスピード優先」という先入観ゆえにメイビーラフ、 ジアウトバックウェイの2頭は特に、仕掛けがやや早くて最後は息が上がってしまったように感じたのだが。今回のレースで「安定した飛越とスタミナ」があれば外国馬も十分通用するということを思わせてくれたレースであった。
 今回はゴーカイが勝ち、日本馬の勝利という結果だったが、障害体系が異なる国から手探り状態でレースに臨んだ外国馬が互角に渡りあえたことを考えると、やはり外国の障害競走のレベルの高さを感じた。今後日本馬が連勝し続けるには、全体的なレベルアップをしていくことが重要で、 現状のままでは今後このレースが外国馬の天下となってしまいそうなだけに、障害競走における更なる日本馬のレベルアップに力を注いでもらいたい。

   1.メイショウワカシオ
 初コース、初斤量、初距離と課題は多かったが、それを克服しての4着は立派な結果と言える。中団からじっくり行って末を生かすレースが合っているようで、このレースぶりならば重賞にもすぐに手が届きそうだ。

   2.ナインピンズ
 練習では大竹柵で躓いて危なっかしい面を見せていたが、レースでは懸念された飛越もまったく問題なし。5ヵ月ぶりの休み明けも影響があったか、最後は伸び切れなかった。

   3.ポレール
 後方から。2周目の3号障害飛越後に脚を滑らせて躓き転倒。幸い馬にケガはなかったが、このレース後に引退を表明。中山大障害3連覇などでファンを魅了した同馬の頑張りには心打たれることが多かった。

   4.シドニーオペラ
 実力の把握が難しい外国馬の中でいちばん人気が上位だったのがこの馬。日本と同じ「ハードル」で活躍していたことが要因か。とは言え、中山GJは「スティープルチェイス」に近い形態であるのだが・・・。6着は健闘した部類ではなかろうか。

   5.ジアウトバックウェイ
 メイビーラフとともに自ら動いてファンドリロバリーを捕まえに行った分、最後はやや息切れ。積極的なレースぶりも目立ち、飛越も実に安定していた。平地力不足もわずかに影響したかも。

   6.ボカボカ
 道中は中団から。ゴーカイよりもわずかに先に動いた分、最後は差し切られてしまったが、2着という結果は大いに評価できるものであろう。まだ7歳と若く、来年のこのレースにも再度来日して好レースを見せてもらいたい。

   7.コバノスコッチ
 1頭だけ後方から。最後差を詰めただけの12着。ここでは明らかに力不足。

   8.ヨイドレテンシ
 2周目の3号障害で落馬のあおりを受けて最後も伸び切れなかった。

   9.ゴーカイ
 相手は違えど、昨秋の中山大障害の雪辱を見事に晴らしてレースだった。このレースに向けてジックリと乗るレースを心掛けたのもプラスに作用したようだ。今後どのレースに行くかは分からないが、このレースができればもう大崩れは考えられない。

   10.ケイティタイガー
 飛越は相変わらず巧いが、スピード、スタミナの面で全盛期からの衰えが顕著。

   11.ファンドリロバリー
 大方の予想通り少し離してハナへ。2周目の向正面で交わされるまではマイペースの逃げが打てていた。しかし、今回については距離、コースが不向きだった。

   12.シャンパンファイト
 後方から行ったが、見せ場なく惨敗。全盛期の時とは程遠い。

   13.ノーザンレインボー
 こちらも全盛期に比べると年齢的な衰えが見え隠れする。先行集団でレースを進めたが、結果は8着。一昨年春の中山大障害を勝ったレースのイメージが強すぎて、あれに比べるのは酷と言えるか。

   14.ヒルソサエティー
 今回の海外招待馬の中でいちばん地味に感じていたが、レースぶりもあまり目立たなかった。後方から進め、最後はわずかに差を詰め10着に終わった。

   15.セリベイト
 転倒したポレールと接触し、その影響で落馬。人馬ともに無事なのは何より。後方からレースを進めていたが、あそこからどこまで差を詰められたかは分からないところだ。ツキがなかった。

   16.メイビーラフ
 飛越が巧く、自らファンドリロバリーを捕らえにいく積極的な競馬を見せた。そのため仕掛けが早すぎて5着に敗れはしたものの、勝ちに行ってのもので評価できる内容であった。

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 中山GJの外国招待馬について
 中山GJの日本馬の出走優先順位について


4角まくりから大外一気、ショウザンスカイ差し切り勝ち!!

阪神競馬場  4/16 ・ 5R  オープン  芝 3170m

着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差人気
1着13ショウザンスカイ59嘉堂 信雄牡・53:31.1
2着11レガシーロック63☆白浜雄造牡・63:31.2  1/2
3着ランドパワー61金折 知則牡・63:31.41. 1/2
4着イアラハリケーン60大江原 隆牡・63:31.71. 3/4
5着マルブツジャンプ60常石 勝義牡・63:32.2
6着ゼンノペッパー59林 満明牡・53:32.41. 1/2
7着10エイシンワンサイド63牧田 和弥牡・63:33.3
8着グレイトパッション60北沢 伸也セ・73:34.312
9着エイシンセンジン57▲高田 潤牡・53:35.713
10着12サンダルウッド57△白坂 聡牝・63:36.33. 1/2
11着サンキングラッド59出津 孝一牡・53:45.3大差10
12着ナムラキントウン60岡富 俊一牡・73:46.91011
中止ホーマンランドオー62小林 徹弥セ・10落 馬
単 (13) 2450     複 (13) 370 (11) 150 (1) 140
枠 7−8  1290     馬 11−13  5930晴・良
ワ 11−13  1750    1−13  1390    1−11  270
(レース)
 ハナを奪ったのは休み明けのマルブツジャンプ。レガシーロックは前走同様2番手から。人気のランドパワーは前を見ながらの4、5番手の絶好位を追走。 タスキ過ぎからレガシーロックが先頭に立ち、スムーズな飛越でわずかに差を広げていった。4角でもまだ手応えは十分だったが、道中後方に付けていたショウザンスカイが3角から一気にスパートして直線入り口で先頭に並びかけ最終障害を飛越。 そのまま2頭の叩き合いの末、外のショウザンスカイが4kgの斤量差も生きて、最後はきっちりと差し切った。

(結果分析)
 ショウザンスカイは後方から。3角の障害から一気にスパートし、グングンと前との差を詰め、4角でレガシーロックに並びかけて直線で競り合いを制した。 仕掛けてからの行き脚が素晴らしく、一頭だけ別の競馬をしたように感じた。嘉堂騎手の好騎乗が特に光った。レガシーロックは前走同様ハナにはこだわらず2番手から。タスキあたりから早目に先頭に立つと持ち味のスピードを生かして逃げ切りの体勢に持ち込んだが、 最後は追われる方の弱みと4kgの斤量差で敗れた。今後も63kgの斤量を背負うレースが多いが、このレースでメドは立っただろう。スピードは現役屈指の存在で、今後の重賞戦線をにぎわせてくれそうだ。ランドパワーは前を見ながら進める絶好の位置どりだったが、最後は伸び切れなかった。 前走からメンバーが強くなり、しかも2kg増の斤量がわずかに影響した感もあるが、ここでも互角の戦いができたことで今後重賞でも上位に食い込める力がありそうなことは示された。イアラハリケーンはオープンでは最後やや甘くはなるが、差のないレースを続けている。 自在性があり、この馬の流れになれば今回の上位馬との逆転も可能ではないだろうか。マルブツジャンプは休み明けだったが、前走の阪神JSで見せたスピードは健在だった。この一戦だけでも前走が決してフロックではないということを証明してくれた。馬格のある馬で、叩かれて次が楽しみだ。 ゼンノペッパーは前走より相手が強かった。大崩れしない馬だが、現状ではここまでが精一杯か。エイシンワンサイドは思ったよりも良化がスロー。今回も追走に手間取り、7着に敗れた。斤量差もあったが、もう少しやれそうだと思っただけに残念。 ほかでは最初の障害で落馬してしまったホーマンランドオーの次走での巻き返しに期待したい。

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ポレール引退

 中山大障害3連覇を含む障害重賞5勝を挙げ、多くのファンを魅了してきたポレールが中山GJを最後に現役を引退することとなった。通算成績49戦9勝(うち障害35戦8勝)。 全盛期は抜群の飛越力で他馬を圧倒していた。勝ち星を重ねるごとに重斤量を課せられたため、使えるレースも限られていた。現在の斤量体系であったらもっと活躍していたに違いない。4連覇を阻まれた中山大障害(秋)でも6kgの斤量差がありながら差のない2着に頑張っていたレースぶりからもうかがえる。 今後は阪神競馬場で誘導馬として第2の人生を歩む予定。たくさんの感動をありがとう、ポレール!!

ポレール
(H3生まれ、岩元市三厩舎)



酒井浩騎手引退

 酒井浩騎手は4月16日の騎乗で騎手生活にピリオドを打った。障害騎手として頑張ってきていたが、障害新時代の幕開けとなるであろう、世界初の国際招待競走・中山GJの騎乗で障害騎乗の最後を締めくくった。 通算102勝、うち障害が80勝。重賞は京都大障害3勝、中京障害S2勝の計5勝。引退後はおそらく厩舎の調教助手として第2の人生を歩むことになるだろう。関西のベテラン障害騎手として長年障害競走の発展のために頑張ってきた酒井浩騎手、本当におつかれさまでした。


中京競馬場の障害設置位置が変更

 これまであった3・4コーナー中間地点の障害を、1・2コーナー中間に持っていくのが変更点。利点としてはオープンでの最初の障害から次までの障害への間隔を縮めることになることぐらいで、未勝利戦で使われる2800mのレースでは障害数が1つ減り、最初の障害と2つ目の障害の間隔が開きすぎるように感じる。さらに、向正面の3連続障害後に直線まで障害がないとなると、飛越が大して巧くなくても平地力があれば勝てるというコース形態となり、ますます平地力を必要とする舞台となる。 こういったコースが増えることで、外国馬のような飛越の巧い馬を育てる必要性がなくなり、障害競走のレベル向上に逆行しているように感じてならない。中京のコースは飛越がしっかりしていなければ3、4コーナーで置かれてしまうというものだったのが、平地力がないと3、4コーナーで置かれてしまうというレースに変わりそうで、飛越の巧い馬を応援する私にとっては望ましくない変更となるようだ。
 あと、オープンの距離が3330mから40m延長して3370mとなる。何とか40mを延長できるスペースはあるようだ。年にたった1度しか行われないが。


ブレーブテンダー2勝目! 高橋康之騎手は障害初勝利!!
 (4/22・京都5R オープン)


京都競馬場  4/22 ・ 5R  オープン  直線ダート 3170m

着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差人気
1着ブレーブテンダー59高橋 康之牡・73:31.8
2着マキシマムプレイズ57▲高田 潤セ・63:31.9  1/2
3着エイシンセンジン58常石 勝義牡・53:33.510
4着エンディングテーマ59林 満明牡・73:33.6  1/2
5着10ローズコンテッサ57☆白浜雄造牝・63:34.7
6着シロキタガリバー59合谷 喜壮牡・63:35.710
7着ドングリ59嘉堂 信雄牡・83:36.8
8着ザオーリュウシュン59北沢 伸也牡・63:38.6大差
9着ランドジェット59金折 知則牡・83:39.02. 1/2
中止エイシンオリンピア60熊沢 重文牡・9競走中止(故障)
単 (7) 910     複 (7) 250 (1) 150 (3) 560
枠 1−7  960     馬 1−7  1400晴・稍重(ダ不良)
ワ 1−7  470    3−7  2060    1−3  1200
(レース)
 スンナリと先手を奪ったマキシマムプレイズのペースでレースは進む。2番手以降は5頭ほどが固まる集団を形成して2周目に入ると、マキシマムプレイズの2番手に上がってきたブレーブテンダーが徐々に差を詰め、3コーナーで2頭が並びそのまま直線の攻防になった。 2kgの斤量差があったものの平地力では断然上位のブレーブテンダーが最後まで懸命に粘るマキシマムプレイズを半馬身差抑えきった。最後は完全に一騎打ちになった。

(結果分析)
 ブレーブテンダーは昇級した後のここ2走がともに惨敗。最後まで息が持たずのスタミナ不足を露呈していた。今回はメンバー弱化、未勝利勝ちした京都コースと変わる要素はあったが、最後まで息が持ったのは収穫。自ら動いての勝利は内容的に文句なし。これぐらいの距離までなら何とか大丈夫で、同距離の京都JSへの希望が見えてきた。 鞍上の高橋康騎手はうれしい障害初勝利。マキシマムプレイズは57kgで出走できる有利な条件。序盤から楽に先手を奪うと引き離しての逃げを打った。3角で並ばれても最後まで必死に抵抗したが平地力の差に屈した。とは言え、3着以下に大きく差を付けており、悲観する内容ではない。重賞ではやや足りないだろうが、 オープンならば力上位だろう。重斤量になると苦しいが・・・。エイシンセンジンは道中後方から直線で伸びて3着まで押し上げた。連闘が功を奏したようだ。前とは差が開いてしまったが、安定した末脚を駆使して3着まで突っ込んできたのは今後につながりそうだ。エンディングテーマはジックリと構えたレースだったが、結局最後は伸び切れなかった。 初オープンを考えれば4着という結果は頑張ったと言えるのではないか。ローズコンテッサはスタミナ面を考慮して無理せず中団から。最後は5着に上がるのが精一杯。勝ちに行くのならばもっと積極的なレースもできる馬だが。シロキタガリバーは休み明けの平地を叩かれて1年ぶりの障害戦。これまでは後方から追い込む競馬をしていたが、 今回はなぜか3、4番手から。さすがに最後は息が上がってしまったが、前々で競馬できたのは収穫。ドングリは最後方から行って最後伸び切れずに惨敗。京都は向かないようだ。ザオーリュウシュンは休み明けのためちぐはぐなレースとなってしまった。ランドジェットはオープンのペースに追走するのがやっとで最後は息切れ。 エイシンオリンピアは勝負どころで手応えが悪くなり、さらに2周目の6号障害の飛越で大きくバランスを崩した。最終障害まで何とか越えたが、その時にはもう故障を発症していたようだった。結局4コーナーで競走中止、左第1指関節脱臼で予後不良の措置が取られた。ここを使っていよいよ次は京都JSと思っていた矢先の出来事で非常に残念である。 この馬のご冥福を祈りたい。

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古川寛騎手&高橋康騎手、ともに障害初勝利!!

 4月22日に行われた障害戦では、東京では未勝利戦を古川寛騎手(タケデンスーパーに騎乗)が、京都ではオープンを高橋康騎手(ブレーブテンダーに騎乗)がそれぞれ障害戦の初勝利を挙げた。 また、高橋康騎手は翌日の京都・未勝利(メイショウシナノに騎乗)も勝利し、初勝利即連勝の快挙も達成した。


オラクルハワイアン、無敗の4連勝!!
 (4/29・東京5R オープン)


東京競馬場  4/29 ・ 5R  オープン  直線ダート 3300m

 馬 名斤量騎手タイム着差人気
168オラクルハワイアン 62田中 剛3:40.01
233イアラハリケーン  60鈴木 寿3:40.1 クビ4
344ブレイブハンター  60今村 康成3:40.610
422ショウザンスカイ  60嘉堂 信雄3:40.6 ハナ3
5812エーピーランド   59田口大二郎3:40.96
679ビンゴホープ    59山本 康志3:41.11. 1/27
756グレイトパッション 60宗像 徹3:41.2 クビ12
867ジュピテリアン   59成田 均3:41.3  3/45
955マジックシンガー  60横山 義行3:41.4  3/42
1011エアファントム   60大江原 隆3:41.71. 3/48
11710アイノブラザー   59浜野谷憲尚3:41.91. 1/211
-811サンデーメイト   60三浦 堅治落 馬9
単 8 150円   複 8 120円  3 220円  4 880円
枠 3−6 570円(3)   馬 3−8 740円(4)晴・良
ワ 3−8 390円(4)   4−8 1410円(16)   3−4 3140円(35)

 一団でレースが進んだ中、中団に待機していたオラクルハワイアンが直線でブレイブハンターを捕らえ、最後は内外離れた接戦をクビ差制して4連勝を達成した。 62kgの斤量を克服しての勝利だけに実力のあるところを示した。まだ強敵との手合わせはないものの、十分な平地力とスタミナを兼ね備えており今後更に期待が持てそうだ。 イアラハリケーンはここ最近レース内容が安定してきた。オープンでも十分通用する力は持っているので、あとは相手次第というところか。 ブレイブハンターは休み明けだったが、正面の連続障害で先頭に並びかけ、4角先頭から押し切りを狙ったが最後は息が持たなかった。とは言え、安定した飛越を見せていた今回は収穫が大きかった。 叩き2走目の次はさらに期待できそうだ。ショウザンスカイは内から伸びてきたが3着争いまでだった。差す競馬に徹するようになって安定してきたので、あとは展開が向けば前走の再現も。 エーピーランドは相変わらず後方からの競馬だったが、置かれているわけでもなかったので、この5着は休み明けとしては上々であろう。ほかでは、ジュピテリアンは着順的には崩れたが、 大きくは負けていない。相変わらず詰めが甘いので、乱ペースが希望か。マジックシンガーは前走の落馬の影響か精彩を欠く内容だった。

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秋華賞馬ブゼンキャンドル、初障害は3着!
 (4/29・京都5R 未勝利)


 コガネタイフウ(阪神3歳S馬)以来の平地G l 馬の障害参戦で注目を集めた昨年の秋華賞馬ブゼンキャンドルは、序盤から積極的なレースを展開、 最後は障害実績馬2頭に先着を許しての3着に終わったが、初障害としてはレース内容に文句なく、今後に楽しみを持たせてくれるものであった。 血統的に当初から障害へ向かわせる予定だったらしく、新天地での活躍に期待したい。久々の牝馬の大物ジャンパーの誕生の予感が漂う障害初戦だった。



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