1998年9月


9月

酒井浩騎手、ついにJRA通算100勝を達成!!

9/6、新潟5R障害未勝利でコミュニケーターに騎乗し、見事に勝利を収めた酒井浩騎手(42歳・武邦彦厩舎)はこの勝利でJRA通算100勝を達成した。 今春はちょっと勝てない時期が続いたが、平地のアスクギャラクシーで今年初勝利を挙げ、この馬であっさり連勝しリズムに乗ったところで現在最強のお手馬、スイートバミューダが復活。 休み明けを苦にせずあっさりと同馬で仁川障害Sを制すると、2週後はタガノゲールで勝利を挙げ、100勝に王手をかけていた。

酒井浩騎手の100勝の内訳は平地で22勝、障害で78勝。重賞は5勝(いずれも障害)を挙げている。今秋はスイートバミューダでの活躍に期待がかかる。


ニケスピリット、引退

 先日のネーハイジャパンに続き、秋の重賞戦線を目前としての有力馬の引退は何とも寂しく思う。ニケスピリットと言えば、あの直線での豪脚でいつもファンを魅了し続けてきた。 阪神の障害デビュー戦、改修前の最後の小倉での障害競走となった400万以下を内から豪快に追い込んだレース、ゴッドスピードとの接戦、東京でのオープン2連勝と印象に残ったレースは多い。 今年春にようやく本格化し、さあ秋の重賞戦線へ! と思っていただけに、非常に残念である。

ニケスピリット
(H6生まれ、浅見秀一厩舎)



三浦騎手と川合騎手がフランスへ!

 障害競走改善の一環として、三浦堅治騎手と川合達彦騎手がフランスに派遣されることとなった。 期間は9月14日〜10月15日の約1ヵ月間。実際に障害レースに騎乗するかは未定だが、本場で腕を磨いてきてほしい。


レガシークレスト、逃げ切って重賞初制覇!!
 (9/19・阪神9R 阪神障害S(春))


着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差人気
1着レガシークレスト59田中 剛牡・53:30.3
2着セフティオーシャン56合谷 喜壮牡・53:30.51 1/2
3着シャンパンファイト56金折 知則牡・83:31.2
4着イブキハイシーザー58林 満明牡・73:31.83 1/2
5着タガノゲール58酒井 浩牡・63:33.3
6着メジロバルカン58白浜 雄造牡・63:33.4  1/2
中止ゴッドスピード62熊沢 重文牡・5落 馬
単 (3) 960     複 (3) 420 (2) 1350
枠 2−3  8180晴・良

 正面スタンド前にある3つの連続障害の最初の第1号障害を飛越後、ゴッドスピードはややバランスを崩して騎手が落馬してしまい、圧倒的一番人気馬の早々のリタイアでスタンドは騒然となった。 そんな中、気分よく逃げたレガシークレストがたすきコースあたりから徐々に2番手以降を引き離しにかかった。順回りの1コーナーで2番手に上がったイブキハイシーザー、3番手で食い下がっていたタガノゲールはともにバテ気味で、 前との差は広がっていった。3コーナーではレガシークレストが1頭抜け出し、4、5番手にいたメジロバルカンとセフティオーシャンが一気に差を詰めて3番手まで押し上げた。 最終障害を無難に飛越したレガシークレストが大きく差をつけて直線に入った。その時2番手にいたイブキハイシーザーはやや一杯。代わって進出してきたセフティオーシャンが直線の入り口で2番手に上がると、 カラ馬のゴッドスピードとともに前へ詰めていった。結局最後はやや脚が上がっていたものの、レガシークレストが何とか逃げ切った。
 これでレガシークレストはこの夏、本当に力をつけてきた。これでオープン、重賞と2連勝。飛越が巧く、今後どのようなローテーションを取っていくかは分からないが、中山大障害をも視界に入れたローテーションを取るであろう。 今後が楽しみだ。2着のセフティオーシャンは展開と斤量に恵まれたものの、勝ち馬に迫ったレース振りは力をつけた証明だ。400万以下で勝てなかった馬であるので、今後オープンで互角に戦えるかの不安もあるが、 飛越の安定してきた近走内容から、大崩れはしないような気はする。シャンパンファイトはじっくり行って終いは鋭く伸びた。こちらも展開、斤量の助けはあったが休み明けにしては上々。次に期待がかかる。 イブキハイシーザーは最後やや一杯になってしまった。平地でも短距離で活躍していた馬だけあって距離延長は苦しいのか? それとも状態が戻っていなかったのか? タガノゲールは馬体減の影響もあり、最後はやや止まってしまった。 前走内容からも、オープンではやや力不足か。メジロバルカンはパドックから発汗が多く、やや気負いも見られた。連戦の疲れも残っていたのだろうか、全く精彩を欠く内容だった。斤量もやはり影響したのだろうか? ゴッドスピードは落馬してしまったが、馬と騎手がややバランスを崩した時に騎手が落ちてしまった落馬であって、人馬ともに無事であることは何よりである。しかし、春の重賞戦線の主役でここも圧倒的な一番人気であっただけに、 期待していたファンにとってはがっかりの結果となってしまったことだろう。転倒したわけでもなく、幸いダメージの残らない落馬であったため、今後にはあまり影響は残らないだろうが、連勝のストップは残念である。 原因は休み明けか、12kg減の馬体か、62kgのハンデか、乗り代わりかどれかは分からない。ここは気を取り直して、次走(おそらく東京障害特別)での巻き返しを期待するとしよう。

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ノーザンレインボー、秋緒戦は大差圧勝!!
 (9/27・中山5R オープン)


着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差人気
1着ノーザンレインボー61田中 剛牡・93:44.5
2着ホッカイラモー59大江原 隆牡・63:46.7大差
3着メジロバルカン56▲白浜雄造牡・63:47.2
単 (1) 130     複 (1) 100 (5) 160
枠 1−5  270雨・稍重

 5頭という寂しい顔ぶれとなり、メジロバルカンが連闘に踏み切らねば不成立になっていたこのレース。 何とか5頭揃ったのだけで一安心というところか。そんな中、中山大障害(春)を圧勝し、続く京都大障害(春)でも63kgを背負って2着に頑張ったノーザンレインボーがここからの始動となった。 おそらく秋の大目標は中山大障害(秋)であろうが、復帰緒戦のここは休み明けでもメンバー、コースを考えれば譲れない一戦だ。 レースでも楽に先頭に立つと、最後までそのまま。直線では突き離す強い内容で、2着馬に2.2秒差をつける大差圧勝だった。この秋もまた活躍してくれることに間違いないだろう。 2着は新潟障害Sの勝ち馬ホッカイラモーが入線した。勝ち馬とは離されたが、特別勝ちがフロックでないことを見せつけることはできた。 3着は連闘で臨んだメジロバルカン。最後はローテーションの差が出たか。

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