1998年8月


8月

メジロバルカン快勝!! (8/2・新潟5R オープン)

メンバー的にレベルの落ちる一戦となった。前走福島のオープンで障害3勝目を挙げたラグビーギャラントが実績では一枚上だが、前走はメンバーに恵まれた感があった。 そのため、昇級戦となるメジロバルカンが1番人気となった。そのメジロバルカンが3角からまくりぎみに押し上げ、最後は後続を9馬身ちぎる快勝劇を演じた。重賞では3kg減の恩恵がなく、通用するかどうかは疑問だが、 白浜騎手騎乗で3kg減が生きるオープンならば、メンバーが強くなっても十分に通用する力を持っている。 3kg減、メンバーに恵まれたとは言え、文句なしの快勝だった。前走の勝利で吹っ切れたのか、2連勝を達成した。白浜騎手にとって、昨日の落馬の汚名を見事に返上しての勝利だった。 2着には中京のオープンと同様、後方待機から押し上げたメイショウレガードが入った。400万以下では出番のない同馬であるが、オープンでの2度の2着は実力の証。でも展開不向きの時には凡走が多く、この馬への過信は禁物か。 どちらかといえば、直線に置き障害があるコースは向いているようだ。ラグビーギャラントは伸び切れず3着に敗れた。


田中剛騎手、ウイエ賞騎乗も11着

フランス遠征中の田中剛騎手は8月7日、フランス・クラレフォンテーヌ競馬場の第6R、ウイエ賞(ハードル障害3600m)でトロピカキュピドに騎乗したが、12頭立ての11着に終わった。


今年の4歳一番星はレガシーロック! (8/15・京都5R)

今年の4歳馬が障害競走に出走可能になってから4開催目の初日、ようやく勝ち馬が現れた。 レガシーロックだった。デビュー時から、飛越のスピードに光るものを持っていた同馬だが、 今回はこれまでと違い、アリーナロードが競りかけてこなかったおかげで楽にハナを切れたのが勝因であろう。 京都コースもこの馬に向いていた。この馬のスピードをもってすれば、400万以下はもちろん、 オープンでも通用しそうな気がする。今後に期待がかかる。
 ちなみに昨年の4歳一番星はニケスピリットだった。


嘉堂騎手3週間の騎乗停止 (8/15・京都5R)

8/15・京都5R、障害未勝利戦でブリザードセイバーに騎乗した嘉堂騎手は、1周目の第4号障害で外側に斜飛し、 サイクロンテイオーの進路を妨害したため、8/22 〜 9/6 まで騎乗停止となった。
内を進んでいたブリザードセイバーだったが、第4号障害で外へ逃げるように斜飛。このとき、外を進んでいたサイクロンテイオーと衝突。 そのため騎乗していた出津騎手がバランスを崩し落馬した。最後はブリザードセイバーも故障発生し競走中止したため、順位の変動はなかった。


行きは8頭、帰りは3頭!? (8/23・新潟5R)

8頭立てのレースで完走馬が3頭という、スリリングなレースとなってしまった新潟の5R。 まず最初の障害でタイトルロウルが躓いて落馬すると、その直後で飛越したファビュリストがそれに巻き込まれて落馬。 その後、たすきコースの2つ目の障害で、逃げていたスイートボレロが落馬。 3、4コーナー中間の障害ではダンスオブマジックが落馬し、最終障害でもスガノゴールドが落馬し、 結局完走は3頭となってしまった。連鎖反応とはこういう事を言うのだと思う。


レガシークレスト、逃げ切る!!
(8/23・京都5R オープン)


着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差
1着レガシークレスト59林 満明牡・53:33.1
2着ネーハイジャパン61出津 孝一牡・73:33.41 3/4
3着メジロバルカン56▲白浜雄造牡・63:34.3
単 (4) 2250     複 (4) 480 (3) 140
枠 3−4  1900

 レガシークレストは前走同様、積極的な逃げを打つ。終始アインユーセンに絡まれたものの安定した飛越を見せて3角で振り切ると、 最後はネーハイジャパンの追撃を抑えて逃げ切った。詰めの甘いタイプだが、逃げるとしぶとい脚を使う。休み明け復帰後は5戦してオール連対。 力をつけている。次はおそらく阪神障害Sになりそうだが、阪神は得意にしているだけに次走もうまく逃げられればひょっとすると・・・。 ネーハイジャパンは懸念されていた水濠障害での飛越が不安定。2度とも水しぶきを上げた。しかし、それ以外はスムーズ。 最終障害後レガシークレストを捕らえにかかるも伸び切れなかった。ゴール前では何か異常のあるような感じだった。 入線後出津騎手が下馬したことから、故障を発症したようだ。大した事がなければいいが・・・。 メジロバルカンは追走に手を焼いた。京都コースはやはり向かなかったのだろうか。直線ではいつもの伸び脚もなかった。 タガノゲールは前走と違い、逃げることができなかった。最後は前と離されてしまった。セフティオーシャンは末脚にかけるレースで見事に入着。 最後はなかなかの脚を見せた。今後もこの馬には展開が鍵になる。アインユーセンは積極的に絡んでいくも、最後は一杯になった。 メイトウマサムネは全くいいところがなかった。

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ネーハイジャパン引退へ

8/23・京都の障害オープンで2着入線後、騎手が下馬したため心配されていたネーハイジャパンだが、 水濠飛越の際に腱を痛めたとのことで、そのまま引退することとなった。引退後は乗馬として余生を送る。 同馬は96年の東京障害特別(秋)、97年の京都大障害(春)の2つの重賞を制しており、復帰後も安定した成績を挙げていただけに残念である。 秋の重賞戦線を目前として、有力馬が1頭引退してしまったのは寂しい限りである。

ネーハイジャパン
(H4生まれ、西浦勝一厩舎)


ホッカイラモー、新潟障害Sを制す!!
(8/29・新潟8R 新潟障害S)


着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差
1着ホッカイラモー59田中 剛牡・63:05.0
2着ラグビーギャラント59三浦 堅治セ・63:05.1クビ
3着メイショウレガード59岡富 俊一牡・63:06.0
4着ヒゼンウタヒメ57鈴木 寿牝・63:06.5
5着ヨイドレテンシ59林 満明牡・53:08.0
単 (6) 1630     複 (6) 300 (3) 150 (5) 140
枠 3−6  2590
  競走中止 : (1) ラグビーカイザー

 ヒゼンウタヒメを先頭にレースが進んでいたが、3、4コーナーの中間点でホッカイラモーが先頭に立ち、最後追ってきたラグビーギャラントをなんとか振り切った。 休み明け2走目のホッカイラモーだったが、前走から見事に変わり身を見せ障害2勝目を挙げた。さすが東京2780mのレコードタイム(基準タイムだが)を保持している馬だと思わせるものだった。 だが、今後重賞戦線で強敵と戦うとなるとやや力不足の感がある。2着のラグビーギャラントはこのメンバーならこれぐらい走って当然。3勝馬の意地を見せた。 しかし、ホッカイラモー同様これ以上相手が強くなると苦しいだろう。3着のメイショウレガードはローカル開催ならオープンでも通用する。だが、阪神、京都に戻るとどうか。 次のレースで夏に力をつけたのか、置き障害のコースが得意なのかがはっきりする。4着のヒゼンウタヒメは交わされてから抵抗できず。重馬場にも苦しんだようだ。 ヨイドレテンシはスタート後、最初の障害までの間で挟まれる不利。そのため最初の障害でスムーズさを欠き、順まわりの1コーナーですでに手応えが怪しくなっており、 最後は結局伸び切れず惨敗した。マイメモリーは重馬場に苦しんでいたようなレース振りだった。

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