幹事クリタのコーカイ日誌1999

 
 9月16日 ● ハリケーン・フロイド。

 今フロリダに超大型のハリケーン「フロイド」が(相変わらずアメリカでは台風に名前つけてんですね)やって来て、てんやわんやなことになっているそうです。なんでも中心の最大風速は70m、暴風雨圏はすっぽりと日本列島を飲み込むほどの大きさだというのですから、まさに超ド級(そう言えば「ド級」というのはイギリスの巨大戦艦の名前に由来しているって知ってました?知っていてもその戦艦の名前まで知っている人は少ないでしょうね。うーん「赤恥青恥」みたい)のハリケーンです。

 で、アメリカらしいのは、ハリケーンがサウスカロライナに上陸しそうなのは16日頃だというのに、すでに13日にはクリントン大統領が避難勧告を出したことです。なんと避難した人200万人。家族と荷物を載せた長蛇のクルマの列が連なるフリーウェイのテレビ映像を見ると、まるでパニック映画でも見ているかのような錯覚を起こします。アメリカ人って、本当にああやって避難していくんですね。

 ニュースによるとNASAの職員まで避難したそうです。スペースシャトルの格納庫も「フロイド」には万全ではないとのこと。そんなこと言ったって、スペースシャトルって1機いくらするのかなぁ。怖くて金額なんか聞けないくらいの高値であることは間違いないでしょうが、それがハリケーンでぶっ壊れたら大変ですよ。それなのに職員が避難なんかしていていいんでしょうかね?日本なら職員たちが「我々は命がけでシャトルを守る」くらいのことは言うと思いますけど。

 木村太郎は「日本でもアメリカのように早々に避難勧告を出したらどうか」なんてことを言っていましたが、このNASAの件を考えてもわかるように、国民の気質が全然違いますから、ことはそう簡単じゃないと思いますよ。だって16日に上陸する台風のために仕事を放り出し、家を捨てて3日前から逃げられますか?

 昨日の集中豪雨で川に流されて亡くなった72才のおじいちゃんがいました。彼は避難していたにも関わらず、川の近くにある自宅を見てくると言って出かけていき流されたらしいのですが、それが典型的な日本人です。特に「フロイド」クラスの超大型台風なら「どこに逃げたって一緒」と思えますから、ますます自宅に固執する人が多いような気がします。

 まあだからと言って情報を出し惜しむこともないですけどね。最終的に避難するかどうかは本人の判断次第ですから、気象庁も危なそうな時はなるべく早く情報を流した方がいいとは思います。それに日本人は台風慣れしているから、アメリカほどパニックにもならないと思いますしね。
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