幹事クリタのコーカイ日誌1999

 
 4月2日 ● 桜の季節が好きじゃない理由。

 冬の終わりから春の初めにかけての時期がひどく好きな癖に、この桜が咲く春爛漫の季節はあまり好きではありません。子どもの頃から、この季節になると憂鬱な気分になってしまいます。

 なにがイヤなのか、自分でもハッキリとした理由は見出せません。春の物憂い空気が気持ちまで憂鬱にさせているだけなのかも知れません。ただなんとなく思い当たるのは、新しい環境に馴染めない自分がイヤなのかな、ということ。子どもの頃、新年度が始まってクラス替えがあると、新しいクラスメートや担任の先生とどう接していいのかわからずに、慣れるまで結構気を遣いました。多分そんなこと全然気にならない生徒もいたことでしょうが、僕はとにかくダメだったんです。だいたいゴールデンウィークが明ける時期まで1ヶ月くらいは毎年憂鬱な気分で過ごしていた覚えがあります。

 また、こういう気分の時って、ますます憂鬱な事柄を引き寄せるんですよね。4月は昔から本当にイヤな思い出がたくさんあります。特に恋愛を含めて人間関係のトラブルが多いのは、やはり僕自身が暗いうっとおしい雰囲気を身にまとっていたからでしょうね。人間暗い顔をしていると、ロクなことはないですから。

 大人になって、こういう性格が直ったかと言うと、逆にますます顕著になってきた気がします。知らない人に会うのは億劫だし、行ったことがない場所にも行きたくない、やったことがないこともやりたくない。とにかく自分が良く知っている人と、良く知っている場所で、いつもと同じように楽しくやっていたい、という願望が年々強くなっているような気がします。一言で言って「ぬるま湯志向」。新しいサラの熱いお湯は刺激が強くて入れない、って感じです。

 こんなことを書くと、僕のことを知っている人の半分くらいは「えーっ?」って驚くんですよね。確かに僕の毎日はいつも新しい人と出会って、新しい何かを求めて刺激的な日々を送っているように見えるかも知れません。でもそれは仕事柄から思われるだけの虚飾。本当は地味に地道に毎日を過ごしています。良く見ている人には多分わかることですが、新しい人に会うのは実は苦痛で、仕事だから耐えて頑張っているのです。本当は知らない人と会うどころか電話するのだって苦手です。

 そんな桜の季節が今年もまたやってきました。桜がかなり開いてきたこの数日、ささいな事ではありますが、早速面倒な人間関係のトラブルも起きています。やっぱりダメだ、この時期は。早く夏にならないかな。照りつける太陽が待ち遠しいです。


とりあえず、読むたびに(1日1回)

を押してください。
日記猿人という人気ランキングに投票されます。
結構更新の励みにしているので、ひとつよろしく。


前日翌日最新