1998年3月下旬のコーカイ日誌


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●河口湖ミューズ館。(98/3/31)
 河口湖に行ってきました。名古屋方面からクルマで富士五湖方面を目指す場合、中央道で大月ジャンクションから河口湖I.C.へ向かうというのが一応のルートなんですが、東京方面からならともかく、西から来るとこれが結構回り道なんですよね。かなりぐるりと回り込んで河口湖に向かうカタチになります。東京偏重の道路計画だ、と憤りを感じます。そこで今回は一宮御坂I.C.から御坂トンネルを通ることにしました。これですと、笹子トンネル付近の渋滞も回避できるので時間もお金も節約できます。
 ところで今回初めて訪れたのが河口湖畔にある河口湖ミューズ館。1995年にオープンしたこの小さな美術館の常設展示になっているのが、人形作家与勇輝のファンタジックな木綿製の人形です。モチーフは着物を着たちょっと前の日本の子どもや、西洋の童話の登場人物(シンデレラやピーターパンなど)、それに倉本聡原作の妖精などです。感心するのは、どの人形もファンタジックでありながら実に生きているような存在感があること。人形というとつい顔に注目してしまいがちですが、与勇輝の人形達は体全体の表情が素晴らしい。手足の先まで神経が通っています。重しを入れていないのに、しっかりと人形が立っているのも、きちんと人間を筋肉レベルまで観察して人形を作っているからでしょう。温泉旅行に出かけては、こうして時々小さな美術館に立ち寄りますが、今回は随分いいものを見せてもらった、という感じです。
●日本代表の若返りは賛成だけど。(98/3/29)
 遂にカズを外して思い切って若手を登用した日本代表。韓国戦だけのこととは言え、やはり岡田監督やってくれたか、という感じです。レッズの小野は以前から注目を集めていたので予想はつきましたが、エスパルスの市川まで代表入りするとは思いませんでした。18才と17才の2人は2002年になっても、まだオリンピック代表にもなれる年齢。これにアントラーズの柳沢らも含めて彼ら10代選手が早くから代表でプレーすることは将来のサッカー界にとって極めて有用なことでしょう。
 ただこれで「もうカズの時代は終わった」とか言ってバッシングするのは考えものです。かつてW杯なんて夢のまた夢だった時代が長く続いた日本代表を、曲がりなりにもここまでに引き上げた功労者は間違いなくカズとラモスです。そしてW杯の大舞台でカズの国際経験は必ず役に立つことでしょう。どうしても若くフレッシュな選手に目がいくのは仕方ないですが、カズのような選手を腐らせずにその経験を役立てるように使うこともまた大切なことだと思います。こういう話ってサッカーに限らないけど、ビジネス社会に例えたりするのもオヤジ臭いからイヤ。それにどんなスポーツでも野球に例えてしまう元野球選手みたいで頭悪そうだし。
●ノートパソコン買いました(ただし人の)。(98/3/28)
 定年退職する局長の餞別に局でノートパソコンを買って贈ることになりました(現金を渡すとアッという間に使ってしまうから、という部下の配慮です)。そこで局内では日頃からWINDOWS系パソコンの権威と思われているらしい僕に、局次長から「任せるから買ってきてくれ」との指令が。もちろんこのミッションはポッシブルですから、早速張り切って大須に行きました。予算は30万円。ただしプリンタと麻雀ゲームも買わなければなりません。ノートパソコンの基準はMMXペンティアム166MHZ、12.1インチTFT、32MB、2GB、20倍速、56kbps、WORD&EXCEL付属モデル。このクラスのフル装備ノートは、日経パソコンによれば実売価格で30万円を切るくらいのようですが、そこをメーカーを問わず26万円くらいになっているモデルを探して買うつもりです。
 日頃から大須通いしている僕が目星をつけていた「コムロード」のお薦め品が、NECのLavieNX LV16C/WS(WORDモデル)+PICTY220のセット。増設メモリ32MBもついて285,000円。プリンタがちょっと格落ちですが、パソコンは条件にピッタリだし、なにせ32MBのメモリがついているのが魅力だったので決めてしまいました。プリンタケーブル、マウス、マウスパッドは全部ただにしてもらいました。お買い物の鬼と読んでくれ(笑)。
 それにしてもノートパソコンも安くなりましたね。ちょっと前にこの条件なら、60万円くらいしたと思います。アッという間に半額以下ですから。実は僕が持っているノートパソコンって、98ノートのNVなんです。CPUがあのV30!最近のユーザーは知らないよなぁ。未だにMS-DOS5.0上でたまにVZエディタとか動かしてみていますが、なにせハードディスクもないモデルですからね。それでも定価で約25万円くらいしたと思います。それを考えると今回じっくり見てきたノートパソコンの高性能低価格ぶりは、まさに隔世の感、ってやつです。「コムロード」で同じ98NXの一太郎モデルはパソコン単体で249,000円でしたから(WORDモデルより2万円くらい安い)思い切って買ってしまおうかなぁ。人のパソコン買って改めて物欲を刺激されてしまいました。
●橋を架けることだけが政治か?(98/3/27)
 五全総の政府案が決まりました。もう大昔に定められた(1950年だそうです)「国土総合開発法」に基づいて出された5回目の全国総合開発計画ですが、今さら50年近く前の法律に則って開発計画を立てること自体に無理があると思います。まだ戦後間もない1950年当時の日本では、大局を見据えた開発計画も当然必要だったと思いますが、21世紀を間近に控えた今、環境問題を差し置いて開発計画とか言われてもねぇ、って感じです。
 実際、五全総の内容を見ても、破綻寸前という「苫小牧東部」と「むつ小川原」の大規模工業基地プロジェクトも注釈付きながら推進するということですし、東京湾口や伊勢湾口など6つもの海峡横断道路も建設するとか。そりゃ確かに橋が出来れば便利ですよ。でもだからって何でもかんでも金をかけて開発していけばいいってもんでもないでしょ。今まで全総によって公共事業をバンバン発注し土建屋業界と官僚が美味しい汁を吸ったという過去が忘れられないとしか思えないような五全総の内容です。
 開発よりも環境を、なんて胡散臭いエコロジストのようなことを言うのも気持ち悪いのですが、だからって公共事業さえやっていれば景気は回復して日本はハッピーなんてことも信じられるはずがありません。とりあえず古い法律を何とかして、新しい革袋に新しい酒を入れるように頑張って欲しいですが、きっと無理なんでしょうねぇ。
『タイタニック』とアカデミー賞。(98/3/26)
 映画『タイタニック』がアカデミー賞最多タイ記録となる11部門を受賞しました。この映画についての僕の感想はこちらを読んでいただければわかるように、基本的には娯楽映画の王道を行く作品として高い評価をしています。映画は芸術である以前に娯楽である、というのが僕のスタンスですから、『タイタニック』の大衆性と娯楽性の高さは近来の映画の中でも群を抜いていると思います。
 しかし、話がことアカデミー賞となると、ちょっと『タイタニック』11部門受賞、というのを額面通り素直に受け取る気がしません。最近のハリウッド映画は低調です。SFXに凝るばかりでマンネリな二番煎じ企画が横行し、映画史を塗り替えるような作品は出てきません。このまま新味のない映画ばかりが登場するようでは、ビジネスとしての映画の将来は決して明るくはないと思います。そんな状況下での『タイタニック』の受賞です。単なる古典的なメロドラマに空前の費用をかけ、特殊撮影にこだわったこの映画が大ヒットし、年度代表作ということになれば、今後映画産業に大金を投資しやすくなります。ハリウッドの映画人たちは、自分たちの未来のために『タイタニック』に箔をつけたかったのではないのでしょうか。
 そんな僕の邪推(?)を裏付けるかのように、11部門と言っても中身は作品賞・監督賞以外は映像・音響・美術関係ばかりで、演技賞関係はざっくりと他作品にさらわれてしまいました。作品賞と監督賞は大ヒットした『タイタニック』に対するハリウッド映画界からのご褒美。本当に映画人たちが認めた映画は主演男女優賞を獲得した『恋愛小説家』だったのではないかと思います。まあこの見方が正しいかどうかは、『恋愛小説家』を実際に見てみないとなんとも言えませんけどね。ただ、現在の『タイタニック』ブームは少なくとも単なる流行ですから、消費された後にどんな評価が残るのか、ちょっと楽しみです。
●1クラスの適正人数。(98/3/25)
 昨日に続いて子どもの話題です。ぼんやり者の長男も終業式が終わり通知票を持って帰ってきました。最近は5段階評価ではなく3段階評価で、しかも相対評価ではなく絶対評価なので、長男がクラスの中でどれほどの出来なのか、通知票からはあまり窺い知ることができません。ただ日頃の勉強の様子を見ていれば、どれほど長男が勉強を理解しているかしていないかわかりますから、思わず通知票を見ながら「ふむふむ、先生もよくこいつのことがわかっているじゃないか」なんて、通知票自体を逆評価してしまいそうです。まあ親の見るところと先生の見るところでは、ちょっと先生の方が子どもを傷つけないようにフォロー気味かな、という点と、少々見方が表面的かな、という気がしました。もちろん、親に比べれば先生の方が付き合いが浅くなるのは仕方ないという考え方もできます。でも毎日の学校での彼の生活は先生が一切握っているわけですから、特に学習面・生活面について表面的な見方しかできていないとすれば、やはりちょっと問題のような気もします。
 これは先生の努力不足ということではなく、1クラス40人という現在の学級編成の不備でしょう。第二次ベビーブームをピークに子どもの数は減少の一途を辿っています。それに合わせて文部省は教員の数も減らそうとしているらしいですが、これはおかしいと思います。行革の延長線上で教員の削減を考えているのでしょうが、誰がそんなことを望んだのでしょう?確かに無駄に多い暇そうな役人はざっくりと減らせばいいと思っていますが、教員は別でしょう。もともと1クラス40人が多すぎるのであって、先生も教室も余ったらもっと少人数クラスを作ればいいのです。クリントン大統領は現在の22人の学級編成を18人にすると公約したそうです。いじめ問題・ナイフ問題をはじめ、さまざまな悩みを抱える日本の初等・中等教育において、単純ですがきっと効果が出る方策のひとつが少人数クラス編成だと思います。まずは1クラス30人以下を目指すべきではないでしょうか。
 長男の学年は現在120人をわずかに下回るくらいです。もう2人くらいこの春に転校してくれば現在の3クラスが4クラスになって30人学級が実現します。親はみなそれを期待しているのですが。そんな妙な期待をしなければならないことが情けないと思います。
●男らしさ・女らしさ。(98/3/24)
 8才の長男がクラス全員の詩集というのを持ってかえってきました。もちろん小学2年生の書いたものですから「詩」と呼べるようなレベルのものではありませんが大変興味深いものでした。例えば原クンの『だんごむし』という詩は、「ダンゴムシは まるいし ちいさい でもあしはちいさい かおもちいさい てにのせると こしょばゆい」という短いものですが、彼のだんごむしに注ぐ好奇心と愛情がとても感じられる詩です。特に最後の「こしょばゆい」がユーモラスですね。
 また古橋クンの『さゆみ』は「うちに帰った さゆはゲームをしていた ドベだ 夜になった こぼした ぼくはさゆをみなおした(以下略)」というシュールでスピード感あふれる詩です。何がドベ(名古屋弁で最下位のこと)で、何をこぼしたのか、さっぱりわかりませんが、でも妹のことをとにかく見直した古橋クンの視線の優しさが好ましいです。男の子の詩はこの2人に限らずテーマもバラバラ、感じ方も無茶苦茶、言葉の使い方も独特ですが、それだけに飾らず作らず、各人の個性が顕著に表れていて本当に読んでいて楽しいものです。
 ところが女の子の詩になると、上手な割には全然面白くないのです。読みやすくこじんまりと綺麗に破綻なくまとまっているのですが、どれもこれも同じような内容、同じような言葉、同じような展開。お手本を見て似せたような詩ばかりでした。「ああ、やっぱり男の子と女の子は違うね」と思いましたが、では果たしてこの男らしさ、女らしさはどこから、いつ生まれたのでしょう?片や破天荒でまとまりがなく創造的、片や器用にまとめてあって調和的。それもほとんど例外なくそうなのです。8才にしてすでにこれだけの違いが生まれるのは、先天的なものか、それとも教育による後天的なものなのか。男女の性差を肉体的に語るのは簡単ですが、精神的な面まで踏み込むと本当に難しいです。近くて遠きは男女の仲。ちょっと使い方が違うか。
●アウェー戦の面白さ。(98/3/23)
 昨日のぎっくり腰もかなり治まったので、予定していた交流試合に参加しました。それでも最初は無理しないで顔だけ出して帰るつもりだったのですが、やはりテニスコートまで行くと我慢ができません。なにせ新しいラケットも買っただけで試していないし、まだちょっと腰に違和感がありましたが、なるべく無理しないで騙し騙しゲームまで出てしまいました。
 今回の交流試合は我々のサークルとしては初めてのアウェー戦だったのですが、いやぁ、ホームでテニスするのに比べてやりにくいこと甚だしいですね。サーフェスが全然違うので、タイミングが合いません。もっとも、いつもは速いコートで練習していて、今回は遅いコートでしたから何とか対応できましたが、これが反対だったらどうなっていたことか。そう考えると、今まで来ていただいていたホームでの交流試合は、本当に我々にとって有利だったんだな、と改めて感じましたけどね。実力が劣っていても何とかコートに助けられていた点があったと思います。ホームは実力2割増しくらいの印象です。
 でもそれだけにアウェー戦は面白いとも言えます。全然環境の違うところで知らない人とテニスをするのはかなり刺激的です。大相撲でも強くなる力士は出稽古に良く出向くそうですし、テニスでも海外ツアーに出ていかないと強くなれません。サッカーしかり野球しかり。スポーツというのはすべからく内弁慶のままでは向上しないものなんでしょうか。もう少し僕たちも積極的に外に出てみようと思いました。まあ我々の場合は、実を言うと、この春はコートがあまり取れなくて困っているから、という裏の事情もあるんですけどね(笑)。
●ぎっくり腰。(98/3/22)
 土曜日の朝、さわやかに目覚めて「さあ今日と明日はテニス三昧だ!」と張り切って起きあがろうとした瞬間。ばきっ、って感じで腰に激痛。「あててて」と叫んだら、もう起きあがれません。「あちゃ、やっちゃったよ」と思ったまま突っ伏してしまいました。しばらくじっとしていてから、そろそろと動いてみます。もう完全にぎっくり腰状態。何とか動けるものの、腰に負担が少しでもかかればもうストップ。とてもテニスどころではありません。その後はもうあちこちに電話をかけまくって、幹事業務の代行をお願いして、後はずっとソファで寝ころんで安静に。病院も休日だし、行ったところで安静にしていろと言われることには変わりはないので、とりあえず土日はゆっくり休むことにしました。こうしてパソコンに向かっているのも長時間は辛いので、今日はこのあたりでおしまいです。もう少し良くなったらまたご報告します。
●「ピッチ」も「ベル」も死語になる?(98/3/21)
 PHSの事業者NTTパーソナルが携帯電話のNTTドコモに吸収合併されることになりそうです。PHSが売れなくなってきているのは密かに囁かれていた公然の事実でしたが、ドコモが上場を控えて今後の通信事業をどうしていくのか明らかにしなければならなくなったための発表だったようです。とりあえずパーソナルのユーザーはドコモに移ってもフォローしてもらえるようですが、順次携帯電話にシフトしていけるようにとドコモ側は言っているようです。
 パーソナルだけではなくアステルグループももう先行きは長くないことでしょう。一人勝ち状態のDDIポケットですら、単年度では黒字を計上できそうですが、累積している赤字を解消できるまで頑張れるかどうか。結局携帯電話各社の激烈な値下げ合戦の煽りをまともに受けて、PHS事業はきちんと育つことなくこのまま倒れてしまいそうです。
 すでにポケットベルもミドルティーンしか使わなくなって売り上げは減ってきているところに、このピッチ不況。結局コギャルもケータイの時代になってきたということでしょう。実際、携帯は安いですよ。ツーカーセルラー東海の新料金プラン「フリートークS」なんて、月々基本料金3300円で35分の無料通話付き。僕も早速このプランに変更しましたが、ここまで安ければ携帯電話一人一台時代も、意外と早いかも知れません。


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おっと、忘れるところだった

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