幹事クリタのコーカイ日誌2026

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4月1日 ● 図書館戦争。

 先日の東京都清瀬市の市長選で、無所属新人で元市副議長の原田博美氏(共産、社民推薦)が、再選を目指した無所属現職の渋谷桂司氏(自民、公明推薦)との一騎打ちを制し、初当選をしました。共産党に籍がある現職市長は全国で4人目だそうです。昔の革新系首長がたくさん誕生した時代を知っている年寄りとしては「たった4人」しかいないのかと驚きますが、いまの「リベラル潰し」が盛んにおこなわれている政治状況の中で、共産と社民が推薦した新人が、自民と公明が推す現職に勝ったというのは奇跡に近いことなので、どうしてそうなったのかという興味は湧きました。

 報道で伝えられているのは、争点が「図書館」だったということです。現職は2年前に市の図書館の統廃合を進めて6か所あった図書館を2か所にしてしまったそうです。これに対して市民が見直しを求め住民投票を求める署名運動が展開されたにも関わらず、住民投票条例案は市議会で否決されてしまいました。こうした経緯から図書館復活を掲げる原田氏が現職批判の票を集めて当選を果たしたということのようです。共産党だからどうこうではなく、市民のストレートな声がそのまま選挙結果に表れたわけで、これぞ民主主義のお手本のような選挙です。

 図書館を不要だというような学問や教養を憎む「反知性主義」の人間がどんどん増殖し、そういう人々がトランプや高市を押し上げて今の混沌とした世界を生み出しています。しかし清瀬のように、きちんと論点が整理されて選挙が行われれば決して「反知性」が勝つとは限らないのです。そこまで日本人は愚かではないのですが、現在の政治状況を作ってしまったのは、論点をぼかしてイメージだけで選挙を乗り切ろうとする政治家たちと、それを支えている権力におもねるマスコミのせいです。もちろん自ら情報を取りにいき真偽をきちんと判断して選択することが有権者にも求められますが、そこまで政治に時間やエネルギーを割けない人たちも多いのですから、伝えるべきことを正しく伝えていないマスコミの責任は重いです。

 ちなみになぜ権力者が反知性主義に陥るのかと言えば、自分たちが好き勝手にやるためです。賢い人間は権力者の嘘や誤魔化しを見抜きます。「権力は腐敗する」というのは古今東西を問わず真理ですから、権力に騙されないように常にきちんと監視するためには「知性」が必要なのです。「野党は批判ばかりしている」とかいう連中は権力の手先ですから、まず彼らに騙されてはいけません。野党の責務は権力の監視ですから、批判ばかりしているならそれは正しく仕事をしています。



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