幹事クリタのコーカイ日誌2023

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7月27日 ● 大谷残留という賭け。

 エンゼルスが大谷をトレードに出すのかどうか、ずっと注目されてきましたが、結局大谷はトレードに出さず、このままプレーオフを目指すと決定したそうです。それを裏付けるように、若手の有望選手を2人放出して、ホワイトソックスから2人の実績のある投手を獲得しました。大谷以外の投手陣が不足していると言われるエンゼルスが、なりふり構わずプレーオフ進出を目指すという決意の表れです。

 エンゼルスのプレーオフ進出は可能性は残されていますが、かなり厳しい状況です。星勘定をすると十中八九は無理でしょう。日本なら可能性がゼロではない限り勝利を目指す、というのは当然のように受け取られることでしょうが、メジャーリーグは違います。プレーオフ進出の望みが薄いなら、来季へ向けて戦力補強を考えます。FAでシーズン終了後にチームを離れる大谷を放出して、その代償に複数の有力な若手選手を獲得するのが何より合理的です。

 もし裏目に出てこのまま8月中にプレーオフ進出が不可能となったら最悪です。エンゼルスは有望な若手を放出してしまった上に、実績のあるベテランを取ったことでチーム総年俸が規制を超えてしまったので罰金を払い、そして大谷はシーズン後に無償でチームを出て行くことになります。何も残らない、まさに焼け野原状態です。最悪の決断として球史に残るかも知れません。

 大谷自身は今回のチームの決断でモチベーションが上がることでしょう。自分の力で何としてもエンゼルスをプレーオフまで連れていくと気持ちが高まるだろうと思います。ホームラン王への道も残されました。もし違うリーグにトレードされたら数字がリセットされてしまうのでタイトル獲得の可能性が閉ざされるところでしたから。ただ8月中旬にも終戦となってしまった場合は、残りの消化試合については本当にモチベーションが落ちてしまいそうです。大谷の個人成績が下がってしまう可能性もあります。そうなったらチームも大谷もファンも誰も得をしません。

 最高の展開は大谷がこれからさらに投打で獅子奮迅の活躍をして、エンゼルスをプレーオフ圏内まで引き上げ、大谷も複数のタイトルを獲得することです。全てがハッピーエンドになります。エンゼルスはその僅かな可能性のために大きな賭けに出ました。



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