幹事クリタのコーカイ日誌2022

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10月1日 ● アントニオ猪木逝く。

 ここのところ子どもの頃からというか、青春時代に馴染み深かった人たちが次々と亡くなっていて、それは自分が年を取ったからなので最近始まったことではないのですが、やはり寂しいものがあります。特にアントニオ猪木と三遊亭円楽はまだ2人とも70代だっただけに、もうちょっと長生きして欲しかったなと感じます。

 猪木は我々の世代では知らぬ者のない真のヒーローでした。まだプロレスがゴールデンタイムに放送されていた時代、ジャイアント馬場と並び称されるスターでしたが、どこかユーモラスな馬場よりも、スピード感のあるプロレスを展開する猪木の方が少年の心を掴んだことは間違いありません。新日本プロレスを旗揚げしてからのストロング小林戦、大木金太郎戦、ビル・ロビンソン戦はそれまでのプロレスにはない熱さが確実にありました。特にビル・ロビンソンとの一戦は「プロレスってショーだけどスポーツだな」と改めて子どもながらに感動したのを覚えています。

 そしてウィリアム・ルスカ戦から始まった異種格闘技戦。ルスカ戦の時にはちょうど柔道部に入った頃なので、柔道着を着ていない裸の相手では、いかにルスカと言えどもどうしようもないだろうなと思ったのを今でも覚えています。そしてあのモアメド・アリ戦。世紀の凡戦とも揶揄されましたが、この試合を含めてあの頃が猪木が一番面白かった時代だと思いますし、僕がプロレスを見ていた最後の時代でもありました。

 その後の猪木はプロモーターで実業家であり、また政治家になったり文化人になったりということで、究極は「猪木」というひとつのジャンルにさえなったと思いますが、1970年代、猪木が30代で本当に体を張って戦っていた時代がやはり一番でした。コブラツイストや卍固めを教室で男子みんなが掛け合っていた時代。楽しかったなぁ。謹んでご冥福をお祈りいたします。



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