幹事クリタのコーカイ日誌2022

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7月7日 ● 音楽で表現することの難しさ。

 いまサックスとピアノとボーカルの3種類のレッスンを受けていて、それぞれのレッスンで楽曲を表現することを教わるのですが、その難易度の差はかなり違います。素人でも表現することに挑戦しやすいのは言うまでもなくボーカルです。そもそも楽器と違って歌は入口が易しい上に、表現も自分なりに考えてやりやすいです。芝居でセリフを話す次くらいに歌で感情を表現するのは容易です。

 もちろんセリフも歌も「容易」というのは入口のことだけで、高みを目指すとなると果てしないことは変わりません。美空ひばりの表現力は化け物です。ただ表現をしようとして何らかの工夫ができるだけでも素人には嬉しいものです。これがサックスとなると一筋縄ではいきません。まずある程度の演奏技術が必要になりますし、その技術を習得するまでにかなり時間がかかります。その上、サックスで表現しても伝わりにくさは歌の比ではありません。自分では何とか表現しているつもりでも、全然伝わっていないとガッカリしてしまいます。

 それでもサックスと言うのは息のコントロールが基本ですから、まだ歌に近いとは言えるでしょう。何となく「悲しい」とか「楽しい」くらいなら技術が拙くてもできそうです。問題はピアノです。単音のサックスに比べてはるかに音の数が多いだけでも技術的に難しいのに、息ではなくタッチで表現をするのは素人には至難の業です。「強く」「弱く」すら音を粒立てて弾くのは難しいのです。そこに感情を乗せていくのは相当の技術が必要になってきます。

 音大生レベルのピアノが単に技術的に弾けているだけで音楽になっていない、などと酷評されることがありますが、僕のような初級者から見たら音大生でも驚くほど上手ですし、その演奏の何が悪いのか全然わかりません。もちろん超一流のピアノを聴き慣れていないからわからないということもありますが、ピアノにエモーショナルなものを乗せて伝えることの難しさは別格だと思います。10年以上レッスンを受けていて、ますますピアノの難しさを感じる今日この頃です。そしてまだレッスン歴5ヵ月ながらボーカルの楽しさも感じています。



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