幹事クリタのコーカイ日誌2022

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4月1日 ● アニーは安子なのか。

 朝ドラ「カムカムエヴリバディ」もいよいよ残すところ1週。あと5回となりました。積み残した伏線もまだまだありますが、何といっても安子とるいの邂逅がどうなるのか、それは最終回になるのか。早く来週の放送が見たい思いが募ります。そして森山良子演じるアニー・ヒラカワは本当に安子なのか、そこが一番気になるところでありネットがざわついているところです。

 アニーが登場以来「安子なのか?」と思わせる描写は多々ありました。特に今日の「あんこのおまじない」をひなたから聞いたアニーが動揺して走り去っていく場面は「ほぼ決定」という感じです。これまで「それは安子やろ」「いや、なら安子とちゃうか」「それはやっぱり安子やないか」「ほな違うか」とミルクボーイ風に振り回されてきましたが、今日で状況証拠だけなら完全に安子で決まりです。

 ただどうしても納得しづらいところがいろいろあって、何といっても「わかりやす過ぎる」点です。手練れの脚本家である藤本有紀がここまでわかりやすい状況証拠を積み上げていくということは、これが逆にミスリードでありトリックであるという気がしてなりません。ひねりが無さすぎるのです。このドラマの一番肝になる大事なところで、こんな易しいミステリーでは見終わった時にスッキリ感が足りないのではないかと心配になります。

 もうひとつメタな読み方ですが、森山良子というキャスティングです。主人公の晩年を演じるには歌手の森山良子では俳優としてのキャリアが物足りません。これはかなりの難役です。上白石萌音の繊細な演技を受けて、彼女が70代になったらこうなんだろうなと思わせるような演技を要求されているのに、ここまでアニーには若い頃の安子の面影を感じません。森山良子のせいではないのですが、安子を演じるのは本当に熟練の演者でなければ無理なのではないかと思います。

 ここまで素晴らしい脚本、演出、演技だったドラマだけに、きっと期待以上のエンディングが待っているのだろうとハードルかなり高く上げて見ています。思いもよらない「大どんでん返し」でスタンディングオベーションしてしまうようなラストがあると信じて最後の1週間を楽しみたいです。



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