2009年の現役引退以降ずっと「いつ監督になるのか」と言われ続けていた３代目ミスタードラゴンズの立浪がとうとう中日の監督になります。生え抜きとしては２代目ミスタードラゴンズの高木守道以来ということになります。まさにファン待望の監督人事と言って良いでしょう。

　これまで立浪が監督になれなかった理由は様々な憶測が流れていましたし、僕自身その理由を高木守道さんから直接聞いたこともありますが、とにかく時代が変わってようやく立浪が中日を率いることになったのは長年のファンとしてはやはり嬉しいことです。チームの注目度が上がるし、きっとコロナが収まりつつある来季の観客動員に貢献することでしょう。

　もちろん一番の期待は強いドラゴンズの復活にあります。与田監督は投手陣の整備をしっかりやって今や12球団随一の投手力を誇るチームになりました。反面攻撃力は12球団最低です。いくら広いスタジアムを本拠地にしているとはいえ、これだけ貧打では勝てないし見ている方も楽しくありません。天才打者だった立浪にはぜひとも「強竜打線」を甦らせてほしいです。

　それとともに、かつて落合中日時代のお家芸だった「隙のない野球」も今のチームに改めて植え付けてもらえればと願っています。もともとは昔から玄人好みする職人気質のチームカラーだったのに、最近はどうも野球が大味で淡泊過ぎます。いろいろ期待し過ぎると裏切られる可能性が高いとは思いつつ、立浪にどうしても期待したくなるのが長年のファン心理というものでしょう。