幹事クリタのコーカイ日誌2021

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10月9日 ● 山本太郎の東京8区出馬。

 れいわの山本太郎が衆院選に東京8区から立候補することを表明しました。自民党の石原伸晃元幹事長の地盤で、山本が2012年に初出馬した際に敗れた因縁の地です。山本としてはリベンジの場として相応しいということなのでしょう。派閥の領袖である石原に勝てば格好のアピールにもなります。

 ただこの立候補表明で立憲民主党の枝野代表が「困惑している」と発言したことで野党間の足並みが乱れはじめてしまいました。今回れいわと立民、社民、共産は選挙で共闘するために統一候補を立てるということで合意しているのに、東京8区には前回も出た立憲の吉田晴美が出る予定だったというのです。

 ただこれについては山本は既に調整済みだとしているので、立民も合意しているのでしょう。なのになぜ揉めているのかと言えば、山本の表明がギリギリ過ぎて唐突に感じられ、ずっと地道に吉田をアピールする活動をしてきた立民の支持者からしたら「後出しジャンケンでおかしいじゃないか」となっているようです。つまりは立民党内のガバナンスの問題で、相変わらず党内の意思疎通がちゃんとできていないことを窺わせます。

 山本にしてみたら立民に対して不信感しかない状態ですが、野党共闘の旗を振ったのは山本自身なので、これをもってしていきなり「共闘なんてやめだ」とも言えません。そんなことをしたら漁夫の利を得るのは自民ばかりです。山本は耐えがたきを耐えて枝野がきちんと党内の意思統一を図ってくれるのを待つしかありません。

 それにしても相変わらずの立民です。こんなことばかりしているから自民がどれだけ下手をうっても野党の支持率は上がらないし、いつまでたっても「悪夢の民主党政権」という安倍お得意のフレーズが有効になってしまうのです。多くの国民が安倍・菅政権の強引さや忖度政治に嫌気がさしているというのに、未だに安倍がキングメーカーぶっていられるのも、つまるところ野党がだらしないからです。

 小選挙区制で日本も二大政党体制になるはずだったのにならなかったのは、どう考えても野党、特に旧民主党のこうした情けない「内輪もめ」体質のせいです。もういっそ自民党タカ派の清和会とハト派の宏池会がそれぞれ政党を作って、二大政党を作ってくれた方が現実的に思えてきました。公明党も野党もそれぞれどちらか似通っている方にくっついて、共産党だけ単独で残れば良いんじゃないでしょうか。

 もうそれでいいよ、と思いますが、とことん現実主義の自民の連中が敢えて党を割りたいわけがないですからこれも無理筋な話です。せいぜいもう自民にいても浮かぶ瀬のなさそうな石破が飛び出すくらいでしょう。



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