夏の甲子園が開幕しました。オリンピックが終わったら甲子園かぁと思いましたが、実は台風で延期されていたとは。オリンピックの女子マラソンが前夜に１時間スタート繰り上げされて選手がみんなブチ切れたという話がありましたが、甲子園もいきなり繰り下げられたらいろいろ予定が狂って困った人たちも多かったでしょうね。選手よりも周りの人の方が特にわちゃわちゃなってそうです。

　まあそれは置いといて、開会式は相変わらず古式床しい軍隊式でした。簡素化したと言いますが、入場行進が短くなっただけで基本コンセプトは同じ。山崎育三郎の大会歌「栄冠は君に輝く」の独唱は完全に朝ドラ「エール」そのものでしたが、ドラマファンには良かったんじゃないかと思いました。僕もちょっとジーンとしたので。

　オリンピックの開会式を見慣れてしまうと、高校野球の開会式の「非多様性」に改めて気がつかされます。いつまで経っても、コロナがあっても、何も変わらない、というか、変えないことを目指しているように感じます。熱中症のリスクは高くなる一方ですが蒸し暑い甲子園球場から離れることもせず、時間帯を変更することもしません。未だに高校球児に求められているのは倒れるまで戦い続けることなんだなと痛感します。

　こうした高校野球を支えているファンというのも恐らく高齢化が進んでいるんでしょう。仮に若いファンがいたとしても、そのメンタリティはジジイと同じなのかも知れません。そう言えば高野連は、一般の観客を入れないことで収入が大きく減少し、感染防止対策にかかる費用も膨大になるため、 目標額1億円の「クラウドファンディング」を行いましたが、応募額は600万円弱で達成率は約６％だとか。そりゃジジイばっかりが見ているコンテンツならクラファンなんか集まるわけもないですよ。