幹事クリタのコーカイ日誌2021

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4月8日 ● 富裕層と貧困層の二極化は進む。

 ジェフ・ベゾスの資産はついに1770億ドル(約19.5兆円)まで膨れ上がったそうです。FRBの統計では2020年10〜12月期の全米の家計資産のうち、上位1%の人が39兆ドルと全体の31%を占めているのに対して、下位50%の人の資産は2.5兆ドルと全体の2%に過ぎません。しかも 2020年1〜3月期と比べて上位1%の資産は約7兆ドルも増えたということで、コロナ禍にも関わらず世界的な株高によって富裕層と貧困層の格差は広がるばかりです。

 日本でも同じ傾向は続いていることでしょう。株だけではなく不動産価格も上昇の一途を辿っているので、資産を持っている人間はますます富んでいきますが、平均的なサラリーマンはいくら一生懸命働いても給料は全然上がりませんし、コロナで職を失っている人も多くいます。頑張って働いていれば人並みの生活を送れるという時代は過ぎ去り、働いても働いても富裕層に搾取されて「じっと手を見る」ばかりです。

 もちろんこれが「資本主義」です。資本主義とは労働者は貧しく資本家が豊かになる社会システムです。汗水流して働くよりも投資をしてお金に働いてもらう方が儲かるようにできています。たまたま日本は戦後から高度経済成長の時代に誰もが頑張って働けば等しく豊かになれるという理想的な時代を経験してしまったために、とにかく文句を言わずに働けば良いという価値観を共有してしまいましたが、あれは特殊なユートピアのような時代であって、もう30年も前、バブル崩壊とともにそんな時代は終わっています。

 じゃあどうするかと言えば、もちろん金持ちになりたければ投資をして資産を築いていくしかありませんが、これはなかなかリスキーですし、結局最初から金持っている奴らにカモにされるだけという確率も高いです。それよりもこれまでの価値観をガラッとシフトチェンジして、歯を食いしばって働いて金銭的物質的な成功を目指すよりも、緩やかに働きつつ心身の健康、周囲との愛情や繋がり、日々の安心と満足を目指していくべきではないかと思います。要は金持っていたって幸せとは限らないじゃん、ということです。

 と言っても、富裕層の方が健康的な生活を送れるのもまた事実ですし、貧すれば鈍するという諺があるように貧困は負の連鎖を生み、貧困からなかなか抜け出しにくくなります。「自助」では何ともならない場合が多いので「公助」の拡大こそが重要だと思うのですが、今の政権では無理でしょうし、明るい展望がなかなか開けません。



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