幹事クリタのコーカイ日誌2021

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3月31日 ● 投手起用法で負けた中京。

 センバツ甲子園大会、中京大中京が準決勝で明豊に4-5で敗れました。試合を見ていて実力は中京の方が上ではないかと思いましたが、僅差で負けたのは投手起用法のミスだと思います。もちろん、監督には監督の考えがありチーム事情がありますから、テレビで見ているだけの単なる野球好きの部外者に起用法を批判されたくはないでしょうが、地元高校を応援するファンの立場としては納得がいかないものは残ります。

 この準決勝でエース畔柳は球数制限により上限で121球しか投げられないという制約がありました。考えられる起用法としては畔柳を温存して控え投手を先発させて、ある程度イニングが進んだところから投げさせるということにするか、逆に畔柳を先発させてリードしたらどこかのタイミングで控え投手にスイッチするかです。今日は畔柳を温存して控えの柴田を先発させました。これは決勝も見据えて試合展開次第では畔柳を最後まで温存したいという考えでしょう。

 しかし残念なことに柴田は不安定な投球に終始し、4回に5点ものリードを奪われてしまいました。そこから畔柳を投入して打線も遅まきながら反撃を開始し4点取って追い詰めましたが一歩及ばずそのまま敗退。結果として絶対的なエースである畔柳の投入が遅かったせいで負けたということになりました。もっとも畔柳はリリーフして抑えたものの、すぐに降板したので体調が悪かったということも起用をためらった原因かも知れません。

 5点差になってからのエース投入では遅すぎたわけですが、これは東海大会決勝で県岐阜商を相手に同じパターンの試合展開で6点差を大逆転した成功体験が裏目に出たのではないかと思います。あんな奇跡はそうそう起きるものではありません。今日は犠飛で1点を取られたところか、遅くとも次にタイムリーを打たれて2点差になったところが交代のタイミングではなかったかと思いましたが、これはいわゆる「結果論」だと言えばそうです。

 ただこうなった本当の敗因はそれまでの3試合でもう少し畔柳の球数をおさえることができたのではないかというところにあります。特に2回戦と準々決勝は打線が点をしっかり取って完勝しているのです。もっと早く畔柳から控え投手に交代させることができただろうと思います。その決断ができなかったのは、監督に優勝が目標ではなく一戦ずつの勝利が目標となっていて、決勝までのロードマップがしっかり描けていなかったからでしょう。準決勝にいたって急に球数制限を意識したかのような起用法では遅すぎます。

 まだ彼らには夏があります。控え投手の底上げはもちろんですが、畔柳をベンチに下げるのではなく一時的に他のポジションを守らせて試合展開の様子を見るなどの対策も練ることが必要でしょう。実力で上回りながら采配で負けるというのは何とも残念です。



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