幹事クリタのコーカイ日誌2020

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7月2日 ● 藤井七段の二冠獲得なるか。

 愛知県瀬戸市出身、今やイチロー、浅田真央と並ぶ地元の誇りである藤井聡太七段がまたやりました。王位戦第1局、木村一基王位に快勝です。すでに棋聖戦でも渡辺明三冠相手に連勝してタイトルまであと1勝としていますし、この調子でいけば最年少タイトルの記録更新とともに、最年少二冠も有望になってきました。恐るべき17歳です。

 いま将棋界の8大タイトルは4人の棋士が分け合っていますが、豊島将之竜王名人以外の3人、渡辺明三冠、永瀬拓矢二冠、木村王位に対して藤井はなんとこれまで全勝しているのです。とんでもない強さです。控え目に言っても全棋士の中でもトップクラスの実力者であることは疑いようがありません。すでにタイトルは取って当たり前の状態です。

 先月からの藤井の快進撃にメディアもかなり騒いでいますが、それも無理からぬほどの大活躍で、デビュー以来29連勝した頃と雰囲気が似ています。しかもこうして注目されればされるほどに強さを発揮するあたり、藤井はやはりスターの星のもとに生まれてきたのでしょう。古くは長嶋茂雄や大鵬、近年では吉田沙保里、羽生結弦といった国民栄誉賞クラスのスーパースターの雰囲気です。

 藤井が10代のうちにいくつタイトルを取るかによっては、羽生善治永世七冠超えの可能性について真剣に論じられるようになるでしょう。通算タイトル獲得99期という生けるレジェンド羽生の記録はほぼ不滅かと思われましたし、さすがにまだタイトルのひとつも取っていない藤井と比べるのはいかにも時期尚早という空気がありましたが、いきなり二冠獲得となれば扱いも違ってきます。

 真の天才は質と量を兼ね備えているものです。若い時の一瞬の煌めきだけではなく、その活躍を太く長く続けられるものこそ真の天才。そんな活躍を藤井は期待させてくれます。50歳になってもタイトルを維持している藤井を見てみたいですが、残念ながらそれまで僕が生きていられないかも。


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