幹事クリタのコーカイ日誌2020

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6月28日 ● 変化することは難しい。

 自民党がダーウィンの進化論を改憲論議のPRのために誤って引用したと批判されています。詳細はどこかで検索して調べてもらえればわかると思いますが、「最も強い者が生き残るのではなく最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることが出来るのは変化できる者である。」という言葉。名言として昔からよく使われてきましたが、これはダーウィンの言葉ではないとして最近では知られています。

 今日は自民党を批判するための話ではなく、誤用について論ずるつもりもありません。この言葉が名言としてこれまで引用されてきたのは、「良いこと」を言っているからです。強者、賢者ではない普通の人間でも変化に対応していければ生き残れるという内容は希望が持てます。それなら自分でもできるかも知れないと思えます。ダーウィンの言葉であろうがなかろうが、人の心を動かすことができる力があれば、それは名言でしょう。

 とは言え、変わることは簡単なことではなく、実際には本当に大変です。まず勇気がいります。努力も、忍耐も必要です。現状維持の方がずっと楽ですし、これまで通りに慣れたことをする方がストレスもありません。しかも変わったからと言って確実に良いことが起きるかどうかもわかりません。変わるということは、これまでの自分を捨てることですし、変わった後に元の方が良かったと思っても戻れる保証はありません。それでも本当に変わるのか、という決断を突きつけられたら、多くの人が二の足を踏むのもわかります。

 僕自身も変化はあまり好みません。どちらかと言うと、同じことをコツコツと繰り返していく方が好きだし気楽です。これまでも変わるときは必要に迫られて変わらざるを得ない時くらいでした。いま、テニスのボレーを変えようとしていますが、こんなことですら結構大変です。40年間積み上げてきたものを崩してやり直そうとしていますから、思い通りにいかないことがしばしばです。変えなければそれなりにできるのに、変えようとしている今はかなりパフォーマンスが落ちています。

 つい「今のままで良いか」という弱気な心が顔を出しそうになります。それでも変えようと思っているのは、ちゃんと変われたら必ず良くなるからです。外圧ではなく、自分の意志で変わるというのは本当に大変なことですし、それが中途半端ではなく完遂できる人は大したものだと思います。


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