幹事クリタのコーカイ日誌2020

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1月25日 ● 異例尽くしの初場所。

 両横綱が早々に休場した初場所は平幕力士が優勝を争う異例の展開になっています。14日目の1敗同士の平幕対決は幕尻の徳勝龍が正代を破って優勝に王手をかけました。そして幕尻ながら千秋楽結びの一番で大関貴景勝と当たります。千秋楽結びに平幕が出場するのは、昭和以降3度目。幕尻の力士が出場最高位の力士と対戦するのは史上初という異例の取組です。

 今場所上位陣総崩れの中、ぎりぎりまで何とか優勝争いに絡んでいた貴景勝には最後に大関の意地を見せてほしいところです。なにせカド番の大関豪栄道はあっさりと負け越してしまい大関陥落が決定。逆に大関復帰を目指した高安も全くいいところなく復帰できませんでした。休場してしまった白鵬、鶴竜の両横綱も含めて、ここまで横綱大関が情けない場所も異例でしょう。

 これで来場所は大関が貴景勝ひとりとなるため久々の「横綱大関」が番付上に登場します。大関は必ず番付の東西にひとりずついなければならないという取り決めのため、横綱が大関を兼ねるわけです。それにしても一時期あんなにたくさんいた大関たちはどこに行ってしまったのかというと、みんな引退せずに「元」大関として相撲を取っているのがまた異例というか珍しいところです。

 関脇に高安、前頭6枚目に栃ノ心、13枚目に琴奨菊、十両に照ノ富士がいます。十両優勝を決めている照ノ富士がもし来場所再入幕したら豪栄道を含めて来場所は元大関が5人も番付に並ぶわけで、ちょっと見たことがない異様な光景です。昔は大関から陥落したら早々に引退するのが通例でしたが、最近はいつまでも土俵にしがみつく元大関がいかに多いかということです。

 28歳の照ノ富士、29歳の高安はまだしも残りの高齢元大関陣にどこまで力が残っているのか。豪栄道、栃ノ心、琴奨菊は明らかに力が衰えているのですから、老醜をさらさずに早く引退した方が良いのではないかとも思いますが、おそらく諸事情あってまだ引退できないんだろうなぁと察するしかありません。


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