幹事クリタのコーカイ日誌2019

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12月18日 ● 忖度しない司法。

 ようやくマスコミのニュースとして取り上げられるようになってきた伊藤詩織さんのレイプ事件。詳しいことはネットで検索していただければすぐにわかると思いますが、「安倍総理にべったり」の御用記者だった山口敬之元TBSワシントン支局長にレイプされたと訴えていたジャーナリストの伊藤詩織さんが損害賠償訴訟で勝訴しました。

 山口元記者は2015年、裁判所から準強姦容疑で逮捕状が発布されたものの、逮捕直前に警察上部からの圧力で逮捕は中止になり、さらに書類送検されても東京地検は不起訴。検察審査会に審査申し立てを行なったものの、「不起訴相当」の議決もされました。安倍総理に親しい記者だからということで、これまた官邸の番犬と呼ばれる中村格警視庁刑事部長(当時)が逮捕を直前にやめさせたのです。その中村氏はとんとん拍子に出世して今や警察庁ナンバー3の官房長になっています。

 今回の東京地裁の判決は、まだ司法は行政からの独立性が保たれていることを証明してみせました。山口元記者は即時控訴する意向を示していますので、高裁、最高裁になった時にもまだ地裁と同じような判決が出るかどうかは不透明です。ただ少なくとも刑事では不起訴でも民事では勝訴できたという判決が出たということで、今後の同様の性被害の訴訟には活路が開けたとは言えるでしょう。

 森友学園の民事訴訟でも大阪高裁が国側の違法を全面的に認める判決を出しましたし、司法が安倍官邸に忖度をしない姿勢を示しているのは心強いことです。ただ警察と検察が相変わらず官邸に忖度しまくりです。きっと現状を憂えている警察官、検察官もたくさんいることでしょうから、韓国のように政権交代が起きた途端に逮捕されてしまう政治家が日本でも続出することになるのかも知れません。


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