幹事クリタのコーカイ日誌2019

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12月10日 ● 反社会的勢力の定義。

 政府は「反社会的勢力」の定義について「その時々の社会情勢に応じて変化し得るものであり、限定的・統一的な定義は困難だ」とする答弁書を閣議決定したということです。スガが記者会見で「反社会的勢力の定義はない」と言ってしまったために、後付けで閣議決定をしたわけですが、日本語の定義をするのが閣議だとは知りませんでした。

 そもそも第一次安倍内閣の時に「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」を決めて、そこで反社会的勢力を「暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団・個人」と定義しているのに、自らその定義を否定してしまうというのですから恐れ入ります。何でもありの安倍内閣とは言え、自己否定をしてまで「桜を見る会」への追及を何とか逃れようとするのは、よほど後ろ暗いところがあるのだろうと思わせます。

 僕も経験がありますが、多くの民間企業では反社会的勢力の排除のために誓約書を書いたり、また取引先に書いてもらったりして面倒な手続きをしながら努力を続けています。それも指針があるからこそなのに、それを引っくり返すようなことを政府自らがするというのはちょっと信じられません。暴力団が跋扈し一般人が被害に遭おうとも、安倍内閣が守られればそれで良いということでしょうか?これまで企業や警察が続けてきた努力はどうなるのでしょう?

 反社の定義がないとなれば、誰がいつ反社の烙印を押されるかもわからないということになります。逆に暴力団でも半グレでも反社ではないという言い逃れも可能になります。吉本の芸人たちは問題なかったことになりますし、島田紳助も引退しなくても良かったわけです。

 これまでもそういう傾向はありましたが、今回の「桜を見る会」問題への政府の対応はまるで子どもです。間違いを決して認めず、ムキになって全て否定をしてきますが、なんら論理的な説明もできず、証拠も出しません。誰が見たって嘘をついているのに頑として認めない上に、嘘に嘘を重ねて自己矛盾をきたしています。リスクマネジメントとしては最低で、企業だったらとっくにトップは辞任しているし会社の株価も大幅下落していることでしょう。こんな政府の姿を自民党、公明党の議員たちは恥ずかしくないのでしょうか。


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