幹事クリタのコーカイ日誌2019

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10月31日 ● 首里城焼失。

 衝撃的な映像でした。首里城が夜空の下で赤々と焼け落ちていく様を、本当にただただ悲しい思いで見ることしかできませんでした。沖縄の人々にとっては首里城は誇りであり支えであり心のよりどころであると聞いています。何かと辛いことが多いウチナンチューの人にとって、どれほどの喪失感があることか。これを乗り越えて再建への道筋が早く見つけられることを願うばかりです。

 シンボル的な建造物の焼失というと、いくつもの事例が思い出されます。記憶に新しいのは今年4月のパリのノートルダム大聖堂の火災。直後から世界中から多額の募金が集まりましたが、首里城にも同様に募金が集まれば良いなと思います。石造りのノートルダム大聖堂は完全には焼け落ちてはいませんが、木造の首里城は完全に焼失してしまいました。木造建築物の火災に対する「弱さ」を改めて思い知りました。

 1950年の金閣寺炎上。これは三島由紀夫の小説になり映画化もされました。国宝だった金閣と文化財が焼失してしまったのですが、さらに衝撃的だったのはこれが見習い僧侶による放火だったことです。首里城の焼失の原因はこれから調査されますが、まさか放火ではないでしょうが、どうしても金閣寺のことがあるので、うがった見方をしてしまいます。

 首里城は今回で5度目の焼失だそうですが、4度目の焼失が太平洋戦争での沖縄戦の時。これで思い出すのは名古屋城が空襲で焼失した1945年の名古屋大空襲です。日本の国宝第一号だった名古屋城が無残にも焼け落ちたのは終戦が迫る5月14日。日本がもっと早く降伏をしていたら名古屋城は今もその姿を残していたのにと思うと、名古屋市民としては残念でなりません。首里城が長い年月を経て復元されたように、名古屋城も木造で復元する計画がありますが、費用が膨大過ぎて進んでいません。首里城の火災の影響から、名古屋城の復元もどういう方向に進むことやら。


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