幹事クリタのコーカイ日誌2019

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10月16日 ● 東京五輪マラソンを札幌で開催。

 IOCが来年の東京五輪のマラソンと競歩を札幌で開催することを検討していると発表しました。聞いた瞬間は「へー、良いんじゃない?」と思いましたが、よくよく聞いてみるとIOCが言っているだけで、日本陸連も五輪組織委員会も寝耳に水だったらしく、そういう根回しなしに発表して本当に実現できるのかと思います。

 恐らく先日のドーハで行われた世界陸上での惨状から思いついたことでしょう。ドーハは真夜中に走ったにも関わらず、気温は30℃を超え、湿度も70〜80%。女子マラソンでは4割の選手が途中棄権しました。東京の8月の朝はドーハの深夜と変わらないくらいの暑さだろうと思いますから、IOCが危機感を抱くのはわかります。

 ただ東京が暑いのは今に始まったことではありません。最初からわかっていて危惧されていたことです。それを開催まで1年を切ったこの時期に開催地を変更するとか言い出されても、そりゃ困るでしょう。まず勝手に候補地にされた札幌がどう考えるかですが、仮に札幌が受け入れると言ったところで、残り9か月でコース設定から会場の準備、受け入れ態勢など、どこまで調整と準備を進めることができることやら。オリンピックだからと言って、どんな無茶でも通るわけではないでしょう。

 また日本のマラソン代表は先日のMGCで決めましたが、わざわざ暑さに強い選手を選ぶために特別にMGCを開催したのに、話の根底から覆されてしまいました。涼しい札幌でやるならまた代表選手は変わってくると思うのですが、今さら選考のやり直しもできません。陸連にしてみれば勝手なことを言わないでくれとなります。

 そもそも他のスポーツ中継のためにオリンピックは8月にしてくれとアメリカのテレビ局が無茶を言っているわけですから、IOCが金儲けばかり考えず選手のことを考えているというなら、開催時期自体を前回の東京五輪のように10月にすれば良かったのです。それができないなら、温暖化はますます進みますから、これからは8月も冷涼な北欧かカナダ、もしくは南半球でばかり開催すれば良いと思います。

 さて、本当にマラソン・競歩は札幌開催できるのでしょうか?無茶ぶりされた組織委員会には同情するしかありません。


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