幹事クリタのコーカイ日誌2019

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10月15日 ● 税金はインフラ整備に?

 今回の台風19号による甚大な被害で、「もっと税金をインフラ整備にかけろ」という声がたくさんあがっています。確かに日本は災害大国ですから、地震や台風に備えたインフラ整備が大切なのは言うまでもありません。F35戦闘機をアメリカから爆買いしている場合か、という意見はよくわかります。

 ただ今は大型台風が通り過ぎたばかりだから、そうした意見が頻発していますが、別の問題が勃発すればそんなことはすぐにみんな忘れてしまいます。中国や韓国などとキナ臭い時は防衛費にかけろという声は高まるでしょうし、年金問題が起きれば社会保障に金を回せと必ず言われます。なにか話題になるたびに、その対象が教育費だ、医療費だとコロコロ変わります。当然です。どれも大事な税金の使い道だからです。

 国家の歳入は無限ではありません。あれにもこれにもと金を使っていたら破綻してしまいます。と言うか、すでに日本の国家財政は破綻寸前の大赤字を抱え込んでいるのですから、まず優先すべきは財政再建だという主張にも理があります。政治とはそうした矛盾するような要求を調整し、バランスを取っていくことです。民主党政権が批判された要因にはそうしたバランス取りが上手くできなかったことも大きな理由としてあるでしょう。

 ただ翻っていまの安倍政権にそれができているのかと言われたら、これも疑問に感じざるを得ません。外交のためとは言え、各国に気に入られようと大金をバラ撒いています。しかもその割にはアメリカにも中国にもロシアにも金づるとしてしか見られていませんし、日韓関係に至っては最悪です。外交に金を使っているのに成果なしでは意味がわかりません。

 せめて少しでも税金の無駄遣いをやめようと政権が努力しているようなら、難しいバランス取りをしていることを評価しようと思います。しかし「桜を見る会」に大金を投じたりしているのを見ると、むしろ国家の税金を自分の自由になる小遣いだとしか思っていないのではないかと感じてしまいます。

 小遣いが足りなかったら親に言って貰えばいいと考えている世襲のボンボン政治家たちで作っている政権です。足りないからと言って、また消費税率を引き上げようとするのも遠からぬことだと思います。


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