幹事クリタのコーカイ日誌2019

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9月24日 ● いつまで通勤をするのか。

 日本と言えば通勤ラッシュ、というのは言い過ぎかも知れませんが、海外に紹介される日本の代表的な光景のひとつとして、満員電車や駅のホームや階段を埋め尽くすサラリーマンたちというのは昭和の時代からアイコンとしてあると思います。特に首都圏では「痛勤」と呼ばれるほど過酷な環境での長時間通勤がしばしば話題になります。

 そんな昭和時代から僕は「なんでこんな苦行を全員でしなければならないのか?」と疑問に思っていました。あまりにもロスが大きい制度です。もちろん工場勤務とか、デパート勤務とかで、その職場にいかなければ成り立たない仕事の人は仕方ありませんが、それとて時差出勤をすることで少しは楽になるはず。事務とか経理会計、ましてや営業や企画なら、みんなが一斉に同時刻に職場に集合する必要などないはずだと30数年前に僕は考えていました。

 昭和の頃ですらそう思っていたのに、令和のいま、IT化が進みノマドワーキングがこれだけ技術的に可能になってきたのに、なぜ多くのサラリーマンが未だに昭和と同じように決まった時間に決まったオフィスに集まらなくてはいけないのか不思議でなりません。メリットとデメリットを比べたら圧倒的にデメリットの方が大きいはずです。

 通勤するにはまず何と言っても時間のロス、体力のロスがあります。社員の健康を考えても、仕事のクオリティ維持を考えても、バカにならないロスです。また会社にしてみれば通勤費の負担もバカになりません。そしてオフィスの維持費。これも膨大な経費がかかっています。

 さらにはオフィスに通いやすいところに社員が住居を求めるためのロスもあります。当然通勤至便な人気住宅地は高騰し、無駄に高い住居費を負担することになります。本人が住みたいのは海や山の近くだったり、介護が必要な親の近くだったりするかも知れないのに、渋々味気ない新興住宅地に住んでいるケースも多いことでしょう。

 そうした多くのロスをしてまでも、社員がみんな同じ時間に同じオフィスに集まるメリットって何があるのでしょうか。お互いの顔を見ないと安心できない?みんなで一緒にいることで一体感が生まれて良い仕事ができる?チームワークが高まる?幻想です。だって集まることでギスギスしている職場はいくらでもあります。会社を辞める理由の一番は「人間関係」なんですから。

 そろそろもう良いんじゃないですかね、「会社ごっこ」は。基本は在宅勤務なり、家の近くのサテライトオフィスなりで自由な時間に働き、ヘッドオフィスは必要な時にだけ顔を出す。IT企業だけ、ベンチャー企業だけではなく、昔からある大企業だって通勤をやめることはできるはずです。ただ本気でやろうとしていないだけですから。


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