幹事クリタのコーカイ日誌2019

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6月23日 ● 八村塁に託す夢。

 僕は中学生の頃にバスケ部に入っていました。全然勝てない弱小校だったので、遊んでいるだけみたいな部活でしたが、当時の日本リーグの中継は時々見ていました。ただしNBAはほとんど報道されず、またネットもない時代でしたから、バスケ雑誌を立ち読みするくらいしかバスケットの情報を得ることができませんでした。

 そもそも1970年代のNBAと言えばカリーム・アブドゥル・ジャバーがスターでしたが、今に比べればバスケット自体の人気もそれほど高くありませんでした。アメリカの人気スポーツと言えばまず野球、そしてアメリカンフットボールでした。NBAの人気が盛り上がるのは1980年代のマジック・ションソンとラリー・バードが登場してから。そして一般人でもその名前を知られるようになったのは1992年バルセロナ五輪の「ドリームチーム」とマイケル・ジョーダンからのことでしょう。

 平成初期というのはバスケットに限らずサッカーもテニスも世界的にはビッグスポーツとして知られていましたが、日本人は全く世界に通用していませんでした。日本人がバスケ、サッカー、テニスで世界のトップレベルで活躍することなど夢のまた夢という時代です。ところが、Jリーグが発足してからまず日本サッカーのレベルは急速に向上。W杯には出場するし、ヨーロッパのクラブチームに何人も所属するようになるしで、アジアでも勝てなかった1980年代以前から比べると格段の進歩をしています。

 また男子テニスは松岡修造という唯一の例外を除いてずっと長い間低迷していましたが、この数年は錦織圭という天才に引っ張られる形で、常にトップ100に複数の日本選手が入っていて、こちらもサッカー同様にアジアレベルを脱して世界レベルで戦えるようになりました。錦織の功績は実に大きいと思います。

 そして八村塁です。サッカーよりもテニスよりもさらに日本人が活躍するのが困難に思えるバスケットにも、ついに世界レベルで戦える選手が登場しました。ドラフト1巡目、全体の9位で指名されるなんてとんでもない快挙です。まだ指名されただけでNBAで何をしたわけではありませんが、ドラフトにかからなかった渡邊雄太があれだけ試合で活躍しているのですから、少なくとも八村なら渡邊以上の活躍は見せてくれることでしょう。

 ひとりのスーパースターが登場することで、一気に裾野が広がり有望な選手が続出するようになるものです。八村と渡邊の2人が揃う東京五輪で日本が勝ち進めば、日本バスケット界の人気は一気に盛り上がると思います。メジャーリーグで日本人選手対決が見られるように、NBAでも複数の日本人選手が活躍するような夢の時代が実現するかも知れません。


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