幹事クリタのコーカイ日誌2019

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1月21日 ● 錦織死闘を制す。

 全豪オープン錦織の4回戦は5時間を超える死闘になりました。相手のスペインのカレーニョ・ブスタは27歳で錦織より少し年下。かつてはトップ10にも入っていた強敵ですが、クレーコートならともかくハードコートなら錦織有利だろうと思っていました。

 しかし今回の錦織はドロー運が悪い。当たる相手がみなゾーンに入ってしまう絶好調選手続きです。最初の2セットを競り合いながらも落としてしまい、そこから何とか3セット目、4セット目を裏返しのゲーム数で取り返して最終セット。ここでもタイブレイクにもつれこみ、さらに5-8とリードされる大ピンチ。あと2ポイントで負けるというところから、なんと怒涛の5ポイント連取で大逆転勝利を収めました。

 1回戦、2回戦に続く3回目のファイナルセットで勝利を手にした錦織ですが、もともとツアーでも5セットマッチでの勝率が高いことでは有名です。ひとつには錦織のメンタルの強さがその理由でしょうが、もうひとつは相手のデータが増えていくほど錦織のペースになっていくということもあると思います。ビッグサーバーではないだけに、錦織の勝利の鍵を握るのはリターンです。試合の中でサービスを受ける回数が増えれば増えるほどリターンに慣れてくるし読みが冴えてくるわけですから、ロングマッチになれば錦織は有利になっていきます。

 3セットマッチのマスターズ1000大会で優勝できないのは、調子が出てくる前に試合が終わってしまうということもあるのかも知れません。ただグランドスラムでは逆にロングマッチが増えるだけに、疲れが溜まってきて大会終盤で息切れを起こしてしまいます。もし1日おきに試合ではなく、プロ野球の投手のように中6日で試合ができるスケジュールなら、錦織はとっくにグランドスラムを複数回制していたかも知れません。

 今大会もいかにも錦織らしい勝ちあがり方で4試合で試合時間は14時間を超えて迎える準々決勝。相手はもっとも相性が悪いジョコビッチです。ここまで強敵を苦もなく退けてきたジョコビッチだけに余力はたっぷり。錦織に有利な要素はなにもなく、勝てる可能性は限りなく低いと思いますが、勝負の世界ですから何が起きるかわかりません。錦織の粘り強さに期待しましょう。


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