幹事クリタのコーカイ日誌2018

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12月11日 ● M-1の審査員批判問題。

 これほどまでに久保田と武智の上沼恵美子批判動画が大きな騒動になるとは思いませんでした。所詮は芸人の内輪揉めです。しかも批判したのは中堅芸人、されたのは関西中心で活躍するベテラン。どちらも国民的な人気者とは言えません。しかもM-1グランプリというひとつの番組の審査について酔っぱらって批判したからって、こうも大袈裟に騒ぐほどのことなのか。多分大半は野次馬が面白がっているだけなんだろうなぁと思います。

 そもそもM-1を大きなイベントとして持ち上げ過ぎでしょう。「芸人の一生がかかっている」なんて大袈裟です。だったら昨年グランプリを獲った久保田がなんでこんな騒ぎを起こすほど売れていないのかということになります。もしもっと売れていたら久保田だってこんなバカな騒ぎは起こさずに、もっと賢く振舞っていたかも知れません。まあ酒癖の悪さは以前から有名だったらしいので、結局どうやっても身を滅ぼしていたかも知れませんが。

 M-1でグランプリを獲っても売れないコンビは売れないまま、パッとしない奴はパッとしないままです。M-1はオーディション番組ではなく、あくまでもネタの完成度や面白さ、新しさを審査する漫才のコンテスト番組なのですから、その後に売れっ子になるかどうかは関係ありません。そして、久保田や武智が文句を言ったように、上沼恵美子の審査に納得がいかないのも、本当に漫才の面白さ、新しさ、完成度をちゃんと見て審査しているのか、という疑問が視聴者にもあるからです。

 実際、久保田と武智の動画がアップされた直後にはネットでは称賛の声の方が高かったように思います。「よく言った!」「その通り」という支持発言が多かったのです。毎年繰り返される上沼の「独自」の審査には納得がいっていないという視聴者が多いということです。その後、動画に対する批判が高まる中で一気に久保田と武智を擁護する声は消えていってしまいましたが、本当に上沼の審査に納得しているのかどうか、改めて冷静に検討する機会も一緒に消えてしまったように思えて残念です。

 もちろん、笑いに関しての審査の難しさというのはよくわかります。笑えるかどうかはかなり個人差が大きく、年代、性別、出身地、知識や経験などによって偏りが生じやすいものです。それをたった7人の審査員に判断させるのですから、これはもう審査員を選んだ運営側の責任であって、審査員個々を責めるべきものではありません。

 とは言え、これだけ騒ぎになることでM-1への注目度は大きく跳ね上がりました。番組制作者、テレビ局は内心ガッツポーズです。身を張って「炎上マーケティング」してくれた久保田と武智にこっそりボーナスをやっても良いんじゃないでしょうかね。


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