幹事クリタのコーカイ日誌2018

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9月9日 ● 大坂なおみ全米優勝。

 大坂なおみが全米オープンで初優勝をしました。彼女にとってのグランドスラム初優勝であり、日本人のグランドスラムのシングルスでの初優勝です。テニスを知らない人からしたら、オリンピックの金メダルくらいに思われるかも知れませんが、実際にはサッカーW杯で日本が優勝したのと同じくらいの一大快挙です。

 20世紀初期から約100年にわたって日本人選手はテニスの4大大会に挑戦してきました。サッカーよりも歴史は古いのです。日本人選手が初めてグランドスラムでベスト4以上に入ったのがちょうど100年前の1918年全米男子シングルス、熊谷一弥でした。

 戦前は清水善造、佐藤次郎、布井良助ら名選手が活躍しましたが全てベスト4止まり。戦後は長く不振が続き男子は1995年の松岡修造がウィンブルドンでベスト8に入るのがやっと。女子では1973年に沢松和子が全豪ベスト4、伊達公子が1990年代に3度ベスト4に入り、そして2014年全米での錦織圭の準優勝へと続きます。

 100年の歴史の中でも錦織の準優勝が唯一タイトルに手が届きかけただけだったのですから、大坂の優勝がどれだけ歴史的な快挙なのかわかろうというものです。正直、国民栄誉賞レベルだと思うのですが、きっとこの程度の騒がれ方では国民栄誉賞とはならないでしょう。残念なことです。錦織が優勝したら受賞できるかも知れませんが。

 ただ大坂はまだ20歳です。これからますます成長していくでしょうから、複数回のグランドスラムを獲得する可能性は十分ですし、世界ランキング1位も、もしかしたら生涯グランドスラムだって達成できるかも知れません。国民栄誉賞なんて、それから貰っても十分でしょう。

 今回はあの異様な雰囲気の中で自分のプレーを見失わずに最後までアグレッシブに戦い抜いた彼女の精神力を何より称賛したいと思います。それにしてもアメリカの観客はなってないです。いくらセレナがアメリカ人だからと言って、大坂だってアメリカで生まれ育った選手なのに、いや、どこの選手であれ、何の落ち度もない相手選手に対して(大半が審判に向けたものだったとしても)あの大ブーイングはいくらなんでもマナーに反するのではないかと思います。本当によく頑張りました。


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