昔はよく行っていたのに、最近はとんとご無沙汰になった場所のひとつに家電量販店があります。20年くらい前までは家電を見に行くのが大好きで、家電芸人ばりにいろいろな家電のカタログを読んで研究もしていました。パソコンやデジカメ、テレビ、ビデオ、ステレオ、カメラなどはもちろん、エアコンや冷蔵庫、洗濯機、掃除機に炊飯器、電子レンジ、シェーバーなども見ていたものです。

　ところがいつしか家電に対する興味は薄れていき、壊れでもしない限りは新しい機種を買うために調べることもしなくなりました。最近買った家電は何か思い出そうとしてもすぐには思い出せないくらいです。以前のように新機種が出るとワクワクしてつい買い替えるわけでもなく、同じものを長年使い続けています。

　今日久しぶりに家電量販店に行きました。娘がミラーレス一眼カメラを欲しいと言いだしたので、では実機を見に行こうということになりました。年度替わりの日曜日なんて、転居や新生活を始めた人で駐車場に車が入れられないくらい混んでいるかと覚悟しながら行ったところ、昔の平日並みの空き具合。かなり拍子抜けしてしまいました。

　店内にも人はそれなりにいましたが、混んでいて商品が見られないというわけでもなく、娘が触りたかったカメラも各社全部触って試してくることができました。と言うか、デジカメ売り場にはそもそも客が一人もいませんでした。スマホカメラの性能向上でデジカメは売れなくなったことは知っていましたが、それにしてもというくらいの閑散ぶりです。

　デジカメを見たついでに、売り場をぐるりと見てきました。テレビ売り場は4Kが中心で、それも50型以上がズラリ。12年前に買った我が家の37型なんてどこにもありません。2Kの40型は5万円前後と叩き売り状態でした。だからと言ってテレビを買い替えたいとも思わないところに、今の家電業界の苦悩があるのでしょう。

　いろいろ見た中で興味深かったのは東芝の新商品のラジカセ。カセットテープをUSBやSDに録音できるというものです。カセット音源を未だにたくさん持っている50代以上の年配者向け商品だと考えられますが、USBに音源を移しておけたら安心です。これまでソニーがカセット音源をSDに録音できる製品を先行して出していましたが、東芝はUSBメモリにも対応な上に5000円くらい実売価格が安いのが魅力的。もっともAV分野での東芝とソニーではブランド力に大差がありますから、どちらが良いか迷うところではあります。

　もっともいずれにしても買うとしたらネットで買いますけどね。価格ドットコムとAmazon抜きでは家電は購入できません。だから家電量販店に行かなくなったんですから。