幹事クリタのコーカイ日誌2018

[ 前日翌日最新今月 ]

3月14日 ● 池の水を抜いたら魚は死ぬ。

 テレビ東京の久々のヒット番組「緊急SOS!池の水を全部抜く」。僕も最初の頃から見ています。とにかく池の水を全部抜いたら何が出てくるのか、という子どもっぽい好奇心から始まった番組ですが、回を重ねるごとに環境問題アピールの番組へと変貌しつつあり、そのために各方面から高い評価を得るようになってきていますが、元来はそんな高尚な意識から始まったわけではありません。

 これはこの番組を最初に企画したプロデューサーがパネルディスカッションで言っていたことですし、実際に番組を最初から見ていた人ならわかっていることです。結果として生態系の保護みたいなことができただけで、それを目的にしたわけではないのですから、あまり期待しすぎてはいけません。

 先日放送された回で取り上げられた岐阜県笠松町の「トンボ天国」でのロケは、ヤゴの保護のためにヤゴを食べる外来生物を駆除することが趣旨でした。ところがこのロケに一般参加した人たちから在来魚が大量に死んだという告発がネットに上がっているようです(こちら)。

 この記事を読む限りでは確かに番組側の不手際が目立ちます。番組内では保護したと言っていたし、専門家の指導の元に行なったテロップも出ていましたが、実際にはどちらも嘘だったようです。これは確かに酷い話です。環境問題をテーマにした番組だとしたら。きっとNHKだったらもっとマトモにやっていることでしょう。

 しかし、これは「しょせん」テレ東のバラエティ番組。NHKのドキュメンタリーではありませんから、そもそも多くを期待されてもテレ東も困るでしょう。最初に書いたように「池の水を全部抜いてみたい」という子どもっぽい欲求からスタートしているのです。在来種の保護は後付けに過ぎません。番組を見ていたって「あー、こりゃ魚は結構死んでるんだろうな」と思います。池の水を抜いたら魚が死ぬのは当たり前と言えば当たり前のことですから。

 番組を非道だと訴えている人に反論しているわけではありません。むしろ訴えるべきことは訴えた方が良いと思います。僕も確かに雑な作りだなぁと思いつつも見ていますし。ただ、そもそも企画自体がゲスなところから始まっているので、こういうこともあるだろうとは思っていました。今後は月イチレギュラー化されるそうなので、こうした批判を受けて、もう少し丁寧に池の水を抜くようになれば良いなと願っています。


gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」

テニス好きなら「幹事クリタのテニス日誌」