幹事クリタのコーカイ日誌2018

[ 前日翌日最新今月 ]

1月25日 ● 怪我人多数のテニス界。

 全豪オープンもいよいよ大詰めです。男子のベスト4はフェデラー、チョン・ヒョン、チリッチ、エドマンドの4人でした。フェデラーのみシードを守って順調に勝ち進みましたが、ナダルはチリッチとの準々決勝で途中棄権。ジョコビッチはチョン・ヒョンに負けてしまいました。ノーシードの選手が2人もベスト4に残るというのは、長年続いた4強時代には考えられなかったことです。

 4強時代が終止符を打ったように思えるのは、もちろん彼らが揃って30歳をこえて年齢的にピークを過ぎたせいもありますが、それよりも大きな故障を抱えているからです。フェデラーは一足先に故障の治療のため一昨年に半年休みを取り昨年から奇跡のカムバックを果しました。ナダルも同じく一昨年の後半休んで昨年から復活しランキング1位に返り咲きましたが、昨年終盤に再び故障してしまいました。今大会はやはり故障明けだったのが災いしたようです。

 ジョコビッチは昨年後半からフェデラーやナダルのように休みを取り、今大会で復帰をかけましたが、昨年のフェデラーのような完全復活とはいきませんでした。そしてマレーは昨年から休みに入ったままいつ復帰できるのかわかりません。さらにワウリンカも完調ではなく2回戦で大会から姿を消しました。故障明けのラオニッチは初戦敗退。錦織にいたっては下部大会に出場しましたが200位台の選手に初戦で負けてしまいました。ずっと元気なのはチリッチくらいなものです。

 2014〜2015年あたりにトップ10を占めていたこれらの選手たちが次々に故障でドロップアウトしている現状は由々しき状況です。いまトップ10にいる選手たちは実力で上がってきたというよりは、上位が欠けていった繰り上がりという感じで、その証拠に今大会でもシードダウンが相次ぎました。最初に書いたようにノーシードが2人も準決勝に進む戦国時代の到来です。

 意外な選手が勝ちあがってくる状況は、もちろんこれはこれで面白いのですが、やはり真の実力者たちが覇権を争う構図が王道でしょう。もう少し大会数を減らすとか、コートの硬さを改善するとか、選手の健康を守る施策を取り入れていかないと、このままでは試合数が多いスター選手ほど早く潰れてしまうのではないかと危惧しています。


gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」

テニス好きなら「幹事クリタのテニス日誌」