昨日の高校の創立140周年記念祝賀会では10数人の同期生に会いました。中には高校だけではなく小学校から大学までずっと一緒だった友人もいました。大学まで一緒だったのはこいつ１人だけです。しかも小学校の時は親友と呼べるくらいいつも一緒に遊んでいた幼馴染です。

　しかしここ30年以上ほぼ年賀状だけの関係で、その間に会ったのも中学の同窓会で一度だけ。それほど疎遠になっていました。同様に高校時代にいつもつるんで遊んでいた連中も、本当に最近は顔を見ることが少なくなりました。みんな名古屋に住んでいないことが一番の理由ではありますが、やはり生活環境が変わるとどんなに親しい友達でも簡単に会ったりすることはなくなります。

　逆に高校時代はほとんど口をきいたこともなかったり、顔と名前が一致していなかったメンバーと結構な頻度で会ったりしています。高校時代の共通の経験があまりないのですが、そういうこととは関係なく話ができるのは、過去の思い出話よりも現在から未来の話をすることの方が多いからでしょう。どちらかというその方が楽しいと思ってしまうタイプです。

　実は僕の母も同じように先の話ばかりして昔話をしない珍しい高齢者です。すでに80歳を超えていますが、若い頃も今も昔の話をあまりしてくれません。戦時中とか伊勢湾台風ではかなり悲惨な目に遭っているはずなのですが、長男の僕だけは辛うじて少々聞いていても、弟や孫になるうちの子どもたちにはほとんど話すことがありません。

　何回も聞いた同じ昔話を繰り返しする年寄りには辟易することもありますが、さすがにせっかく年寄りなのだから少しは若いモンに経験を伝承しても良いのではないかと思っています。母が元気なうちにもう少し聞き出しておかないと過去の記憶が途切れてしまうと最近焦りだしています。