巨人の山口俊が酒に酔って暴行を働いた一件ですが、まだ事件の全貌がみえていないとは言え、巨人にとってはイメージダウンが甚だしく、とんだ不祥事となりました。もともと「紳士たれ」というモットーの巨人としては、賭博事件に続くダーティなイメージに頭を痛めていることでしょう。

　そもそも山口は今季FAで巨人がDeNAから獲得した選手。年俸は3年7億と言われている「高い買い物」でした。ところが開幕前から肩を痛めて出遅れ。ここまで4試合で1勝というていたらく。全く使い物になっていません。山口が出ていったDeNAは快調にシーズンを進め現在4位巨人の上の3位。しかも2位阪神に迫る勢いです。巨人はとんだ不良物件をDeNAから買い取ったことになってしまいました。

　この山口に関しては中日も巨人と獲得を争いました。もちろん巨人の方が資金に余裕がありますし、山口だって人気の在京球団の巨人の方が良かったのでしょう。中日が獲得できなかったのも仕方ないのですが、こうなってみると中日は獲得できなくてむしろ良かったということになります。大金をはたいて故障している選手を掴まされて、挙句に不祥事では踏んだり蹴ったりです。

　今季すでに独走態勢に入っている広島のように、地元選手をドラフトで獲り、コツコツと選手を育成して主力になっていく方がファンも嬉しいですし応援にも身が入ります。トレードや外国人選手ならまだしも、金の力で強引に他球団の主力選手を奪ってくるFAは、地元に戻りたいとか今のチームで活躍の場がないなど、それなりの条件が整った場合以外は、ほどほどにしておいた方が良いようです。