幹事クリタのコーカイ日誌2017

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6月12日 ● ナダル無双。

 全仏オープンが終わりました。ナダルの圧勝でした。大会前から本命だとは予想できていましたが、それでも31歳で故障明けのナダルですから、どこかで体力的・体調的に不安なところが出てきてしまうのではないかと一抹の不安はありました。しかし終わってみれば何の話?というくらいの完璧超人ぶり。全試合ストレート勝ち、失ゲーム数35というのも、1978年のボルグの32に次ぐ記録らしいです。まさにナダル無双。

 これでナダルは10回目の全仏制覇。グランドスラムタイトル数でも並んでいたサンプラスを抜いて15となり単独2位。1位は先の全豪で復活優勝を遂げたフェデラーの18ですから再び背中が見えてきました。ナダルは全豪ではフェデラーに敗れて準優勝でしたから、時代はいよいよフェデラーとナダルの2強時代に突入です。

 って、おかしい話です。この2人がトップを競っていたのは10年前です。当時20代半ばの全盛期フェデラーと20歳を過ぎた頃の若い伸び盛りのナダルの熾烈な戦いは本当に「これぞ名勝負」でしたが、それから10年経って35歳と31歳の2人が、しかもともに大きな故障をして長期の休みを余儀なくされ、今年になって復帰してきた2人が、いきなりタイトルを独占するなんて。

 しかもこの2人に続く選手も30歳のマレーとジョコビッチ、32歳のワウリンカなんですから、いったい20代の選手は何をしているのかと。男子テニスの高齢化、ベテラン化が顕著ですが、それにしても異常な状況だと思います。それだけ彼らが歴史的に見ても抜きん出ている存在なのだとも言えますが。

 さて、全仏が終わればすぐに芝のシーズン。ウィンブルドンも目の前に迫ってきています。クレーシーズンを完全にスキップして備えているフェデラーが優勝候補だと考えていましたが、今回のナダル無双を見ると、ナダルの方がもしかしたら有利かもと思えてきます。なにせ対戦成績ではナダルがフェデラーを圧倒しています。ただ全豪のフェデラーはナダル対策が万全でしたから、やってみないとわかりません。これはいよいよ2008年ウィンブルドンの名勝負再現なるかも。

 もちろん芝が得意なランキング1位の地元マレーもいますし、ジョコビッチもいます。元来芝のコートは慣れるのが難しくベテラン有利と言われていますから、この4人で覇権を競うことは間違いないでしょう。我らが錦織は芝は苦手としていますから、ここは怪我をしないように気をつけてベスト8に入れたら御の字。錦織の勝負は得意の全米です。


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