幹事クリタのコーカイ日誌2016

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1月15日 ● 『おんな城主 直虎』2回目まで。

 今年の大河ドラマ『おんな城主 直虎』が始まりました。今日放送された2回目まで見た感想は、一言でまとめれば「今後の展開次第」。まだ子役が中心の「小さな物語」なので、大河ドラマらしいダイナミックさは感じられませんが、細やかで丁寧な脚本には期待ができるかなというところです。

 大河ドラマは近年ずっと「おとこ大河」と「おんな大河」を隔年で放送しています。恐らく『篤姫』のヒットがきっかけだったのだろうと思いますが、それまでのオジサン相手ではなく、女性層を取り込みたいということで『江』『八重の桜』『花燃ゆ』などが企画されたのでしょう。ただ残念ながら『篤姫』こそ面白かったものの、他の作品はあまり面白くなくて視聴率も上がっていません。

 「おんな大河」が面白くないのは主人公が歴史に直接関わらないため、どうしても歴史の動きを感じるような大きな物語ができないからです。朝ドラなら主人公の身の回りのドラマを描いても良いですが、大河でそんなちまちました話をされても面白くありません。かと言って『江』の時のように無理矢理に主人公を歴史の表舞台に関わらせると無茶苦茶な話になってしまいます。だったら素直に男の主人公を立てれば良いじゃないかと言うことになります。

 今回の「直虎」は女性でありながら城主として表舞台に立った女性を描くことで、そのジレンマを解決しようという企画です。ただいかんせんスケールが小さすぎます。話を直虎に限ればほぼ井伊谷のことで終始してしまって、歴史の大きな流れに関わることは少ないでしょう。井伊家のことを描くなら、直政を主人公にすれば関ヶ原の合戦まで描けますが、直虎では本能寺の変までです。しかもほとんど舞台は井伊谷から外に出ません。これでは盛り上がりません。

 それでもこの作品に期待したいのは、脚本が森下佳子だからです。彼女は『JIN-仁-』『天皇の料理番』などが示しているように、細やかな感情表現を描くのが得意なのに、ドラマと歴史の絡め方も上手い達者な脚本家です。だからこそ今後の展開に期待、としたいと思います。


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