幹事クリタのコーカイ日誌2016

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1月2日 ● カオスな紅白。

 2日ほど遅れましたが、紅白歌合戦の雑感です。ちょっと鮮度が落ちるし、もうどうでも良い感が出てきているので、やはり旬のものは足が速いですね。

 今回の紅白はかなりチャレンジングでカオスな紅白になりました。まず出場歌手で和田アキ子に象徴されるベテラン勢のリストラをし若返りを図りました。その代わりバランスを取るために選曲は今年の新曲に拘らず、よく馴染んでいる歌を中心にしました。今さら「愛の讃歌」とか「東京五輪音頭」とかビックリです。知らない歌手が出ていても、知らない歌ではないということで、地方の高齢視聴者に逃げられないように工夫をしたのだと思います。

 そして楽曲が古い分、2016年の流行りものをどんどんぶち込んできました。これが「カオス」となる原因でした。ピコ太郎を筆頭に平野ノラやらトレンディエンジェルなどの芸人のみならず、事件や流行をどんどん取り入れていました。AKB48の総選挙をパロディしたかのような紅白選抜選挙、そして挙句の果てに「シン・ゴジラ」とタモリマツコの縦軸企画です。白組司会の相葉のみがひとりオタオタして「すいません」を連発し、紅組司会の有村はサラッと全てを受け流し、総合司会の武田アナは2人を突き放したように傍観するという奇妙なトリオMCがまたカオスさを深めていました。

 予定調和こそがNHKであり紅白であるという概念に挑戦したのが2016年の紅白だったのだろうと思います。その企ては半ば失敗していましたし、多くの視聴者は疑念を抱いたか、もしくは失笑していたと思うのですが、僕は制作側のチャレンジを応援したいと思いましたし、それなりに楽しむことができました。最終的には圧倒的に勝利したと思われた白組がなぜか惨敗を喫すると言う回収不能な落ちまでついて、カオスなまま終了するという波乱万丈さ。あれは審査員が「どうせ白組の勝ちだろう」と思って紅組に同情票を入れまくった結果だったのでしょうか?

 視聴率は40%を回復したそうですし、NHKがどう今回の紅白を総括するのかわかりませんが、このカオスさを失敗と判断し、次回がまた普通の紅白に戻ってしまうのなら少し残念です。


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