幹事クリタのコーカイ日誌2016

[ 前日翌日最新今月 ]

12月1日 ● バブル期の12月。

 いよいよ師走に入りました。気忙しいです。もっとも遥か昔、バブルの頃の12月はイベントが本当に多くて大忙しだったのですが、今は気持ち的にちょっと後ろから押されているような気分になるものの、実際のスケジュールが大して立て込んでいるわけではありません。忘年会も今のところ職場とテニスサークルの2回しか予定していませんし。

 バブル期は本当に今から思えば異常でした。仕事絡みだけでもチームごとに忘年会をやっていて、それで3〜4回、部の忘年会、局の忘年会、クライアントの忘年会に、デザイン事務所やカメラスタジオ、果てはモデルクラブの忘年会にもよばれていました。仕事絡みだけで10回くらい。それも僕なんてあまり好きではないからその程度で済んでいましたが、パーティー好きな人なんて1ヶ月以上毎晩とか、1日に2つとか3つの忘年会をハシゴしていました。

 当然、プライベートでも忘年会は多かったので出費も嵩みました。仕事絡みの忘年会は半分くらいはタダでどこかから費用が出ていましたし、タクシーチケットも使いたい放題という時代ですから、交通費は浮いていたものの、2次会や3次会の費用は結構かかります。またプレゼント交換とかビンゴとかクイズとか抽選とかも多くて、やたらと豪華な景品が飛び交っていました。テレビとか海外旅行とかが忘年会のビンゴで普通に貰える時代でした。

 思い出すのはと某アパレルショップの忘年会。その扱っているブランドの服を景品に出していたのですが、1000円のビンゴで数万円の服を参加者にばら撒いていました。まあサイズもデザインも適当なので着ることはなかったですが、モデルも大勢参加していたし、その華やかさは「ザ・バブル」というものでした。

 僕が企画した職場のボーリング大会も派手でした。局長が「忘年会にボーリングやりたいな」と一言呟いたのでやることになったのですが、ハイスコア賞は松阪牛1万円分。幹事の僕が賞品を決めて、狙い通りにハイスコアを出してブーイングを浴びながら松阪牛をゲットしました。もっともこれが一番上の賞品ではなく、もっと上には旅行券5万円分とかいろいろあったので、そんなに目立ちはしませんでした。

 モデルクラブの忘年会は当然のことながら所属モデルがわんさか参加していて、彼女たちにチヤホヤと接待されるのですから気分が悪いわけがありません。もう最近はモデルと飲みに行くことも絶えて久しくありませんし、あれは竜宮城のごとく夢幻だったのではないかと感じてしまうくらいにおぼろげな思い出になってしまいましたが。

 バブル時代の話は伝説のように語り継がれていますが、その当時はそれが普通だと思っていたので、実はそんなに気分が高揚していたわけでもありません。タクシーがつかまらずに1時間以上歩くとか、一流シティホテルがクリスマスの頃には満室になるとか、ティファニーがバカ売れしていたのは「当たり前」の12月の光景だったのです。だから今から思い出せば弾けていて楽しかったような気になりますが、当時はごく普通に過ごしているだけで、別に浮かれているつもりはありませんでした。

 だから今後もしまたバブル時代のように景気が良くなっても、きっとその渦中にいるとあまり実感しないんじゃないかと思います。全ては過ぎてからわかるものです。


gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」

テニス好きなら「幹事クリタのテニス日誌」