幹事クリタのコーカイ日誌2016

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9月16日 ● デ杯ウクライナ戦初日。

 今日からデビスカップ・ワールドグループプレーオフ日本対ウクライナ戦が始まりました。この試合に勝てば日本はトップ16か国で争われるワールドグループに残留です。日本のメンバーはエースの錦織を中心に、ダニエル太郎、西岡良仁、杉田祐一の4人。全員が世界ランキングで100位以内に入っています。ひと昔前の鈴木、本村、岩淵らの時代には誰も100位以内に入れなかったのに、日本男子も本当に強くなったというか、層が随分と厚くなりました。

 ウクライナは決してテニスの強国ではありませんが、だからと言って油断できるほど弱くもありません。今回は本来のエースであるドルゴポロフが来ていませんが、代わりのエースのマーチェンコもランキング50位で全米ベスト16。これは錦織を除く日本選手の誰よりも強いということです。なのに、日本の植田監督は初日のシングルス2本から錦織を外して、ダニエルと西岡で臨みました。錦織に全米の疲れが残っているからということですが、錦織の実力ならそれほど苦労せずに勝てそうなのに余裕だなと感じました。もしシングルス2本とも落としたら、錦織をダブルスと最終日のシングルスに出して2勝したって追いつかないかも知れないのに。

 もちろんウクライナもそう思ったのでしょう。ダニエルとの1試合目にランキング321位のスミルノフに代えて、105位のスタコウスキーを起用してきました。錦織相手なら誰が出たって勝てないけど、錦織以外ならチャンスがあるからです。もしダニエルが落とせば、西岡の相手はマーチェンコですから一気に王手をかけられてしまう可能性があります。本当に錦織温存で大丈夫なのかと不安になりました。

 しかし、ダニエルが踏ん張りました。1セット目、2セット目ともにタイブレークにもつれ込む熱戦でしたが、どちらも取り切ってのストレート勝ちをしたのです。これで日本に勢いがついたのか、西岡もマーチェンコ相手に果敢に挑み6-4、5-7、6-4、7-5という大接戦をものにしたのです。若い2人で連勝して一気に王手をかけるという理想的な展開。植田監督の思い切った采配が見事に当たりました。

 錦織は明日のダブルスに杉田と組んで出場予定です。錦織はボレーも上手いのでダブルスでも問題ないでしょうが、組み慣れているとは言えない杉田とのペアだけに不安は残ります。しかし、ダブルスを落としたら最終日に錦織を起用するだけのことなので、もう日本の勝利はほぼ間違いないでしょう。いや、素晴らしいです。

 日本チームの課題はナンバー2シングルスとダブルスです。要は錦織以外にもう1勝をどこで取るかということですが、今回はナンバー2シングルスのテストという形になりました。ダニエルも西岡も合格点を出したので、今後はダブルスの強化に力を入れてほしいものです。今回はダブルスの上手い内山を敢えて外していますが、デ杯で常にベスト8に入るにはやっぱりダブルスが鍵を握ると思いますから。


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