幹事クリタのコーカイ日誌2016

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9月3日 ● こち亀の最終回。

 少年ジャンプで40年も連載を続けているマンガ「こち亀」こと「こちら葛飾区亀有公園前派出所」が今月17日発売号で最終回を迎えることになったそうです。単行本も200巻になるそうで、40周年200巻という区切りのいいところで有終の美を飾ろうということのようです。日本のマンガ史に残る歴史的な作品の引き際はジャンプらしからぬ綺麗なものになりそうです。

 40年前ということは1976年、コマネチが活躍したモントリオール五輪の年です。僕は15歳、高校1年生でした。人生の中で一番ジャンプから遠ざかっていた時期かも知れません。小学校に入学して間もなく書道塾に通い始めて、そこで待ち時間に発刊されたばかりの時期のジャンプをいつも読んでいました。「男一匹ガキ大将」とか「父の魂」、「ハレンチ学園」の頃です。中学生の時には書道塾はやめてしまっていましたが、友達からの回し読みでジャンプは読んでいました。「アストロ球団」、「包丁人味平」、「プレイボール」などです。

 高校時代は小遣いもまだ少なかったので雑誌は買わずに、気に入った作品だけ単行本を買っていました。だからこの時期がジャンプ作品を一番読んでいない時期でした。「すすめ!!パイレーツ」や「リングにかけろ」などの主たる作品はもちろんチェックしていましたが、「こち亀」が始まったことは記憶になかったし、しばらくは読んでいなかったと思います。

 当時「こち亀」に興味をひかれなかったのは、ひとつは絵が粗雑で好きではなかったからです。時代と言えば時代なのですが、江口寿史のようなポップな絵が新しいと思っていたので、秋本治(当初は山止たつひこ)の絵は洗練されていなくて読む気になれませんでした。そしてもうひとつはそのペンネーム。「がきデカ」の山上たつひこのパロディのペンネームに「なんだこれ」と思って、それだけで拒否してしまいました。

 しかし、最初はそれほどでもなかった「こち亀」も徐々に人気を獲得していきます。単なる粗雑なギャグ漫画だったのが、個性的なキャラクターがどんどん成長していったことと、新しい情報をどんどん仕込んでいく「おたく向けトレンドマンガ」に変化していったからです。そして長く続けば続くほどマンネリを逆手に取ったような安定感が生まれてきて、いつしか「国民的マンガ」へと育っていきました。また秋本の勤勉さと相まって常にジャンプには両さんがいるという安心感も人気を支えた要因だと思います。

 これだけの長寿マンガが終わってしまうのは寂しいですが、いつか終わるものなら綺麗に終わって欲しいとも思っていたので、良い最終回になることを願っています。最後はやはり部長が「両津はどこに行った!!」と怒鳴りながらのラストが希望です。


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