幹事クリタのコーカイ日誌2016

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6月4日 ● モハメドアリと猪木。

 モハメド・アリが亡くなりました。20世紀アメリカを代表する有名人の1人。「アリがいた時代」というタイトルで本が書けそうな時代を象徴する人物です。スポーツマンの範疇を超えて発言し行動した人でしたし、それだけの影響力もありました。

 ただ僕の世代はアリのことは知っていても、影響を受けるにはちょっと幼すぎました。アリがボクサーとして頂点に君臨していたのは1960年代。かの「キンシャサの奇跡」でも1971年ですから10歳です。辛うじて覚えてはいますが、それがどれほどのことなのか理解はできていませんでした。

 我々世代にとってのアリとは、アントニオ猪木と「格闘技世界一決定戦」を戦ったアリです。時に1976年。モントリオール五輪でコマネチが大活躍した年です。僕は高校1年生でした。柔道部に入り、その年の2月に行われた猪木とルスカの試合について「道着を来ていない相手は投げられないから猪木有利だった」みたいな話をしていた頃です。猪木とアリはどんなルールでどう戦うのか、どちらが強いのか、格闘技好きな高校生男子の間では熱い議論が巻き起こりました。

 結果は今でも多く人の記憶にあるように「世紀の大凡戦」と言われるようなものになってしまいました。テレビで見ていた僕は確かに寝てばかりいる猪木と、何もしないアリに「つまらない」と思った反面、猪木でも立ち上がって向かい合ったらアリには到底かなわないのかと、ボクサーの怖さを思い知らされた試合でもありました。まあこの一戦は後にいろいろに語られる有名な試合なので、ここであれこれ書く必要はないでしょう。

 それにしてもあの試合から今年で40年。そんなに長い時間が経ったのかと思うと感慨深いものがあります。高校生も定年が近いオジサンになるのですから、アリが天国に旅立ってしまうのも仕方ありません。ご冥福をお祈りします。


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