幹事クリタのコーカイ日誌2016

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5月11日 ● 忙しいと心が亡ぶ。

 忙しいという字は「心が亡ぶ」と書くから、忙しいのは良くないと思う、と僕が言ったのは中学3年の時のことでした。多分何かで読んでそのままパクったと思います。言った場所は中学校の職員室。季節は2月の卒業間近な時期で卒業アルバム&文集の編集をしていた時です。高校受験を控えているにも関わらず、毎日アルバムと文集の編集で夜8時過ぎまで学校で「残業」していました。

 他の生徒はというと、みんなとっくに帰っていて、生徒は僕だけ、あとは先生たちと一緒に毎日のようにそんなことをやっていて、先生に軽く「忙しすぎる」と苦情を言ったら、先生が「クリタ、忙しいのは良いことだ、充実している証拠だ」などと言うものだから、思わず冒頭のセリフを言って反論しました。先生は素直に「お前、うまいこと言うなぁ」と感心したので、パクったとも言えずに「勘弁してよ」と呟いただけでした。

 本音を言えば忙しいけど楽しかったのは間違いありません。学校の先生公認で受験勉強もしないでアルバムの編集作業をしているのです。自分だけ大人扱いされているのも心地よかったし、当時はクラスメイトが子どもっぽくて話が合わないと感じていたので、大人と話をしている方が楽しかったのです。振り返って考えると実に生意気なガキでした。

 ただあの時に言った「忙しいと心が亡ぶ」という言葉はずっと僕の中で生き残り続けました。生きていれば忙しい日々が続くこともあります。と言うか、これまでの人生のほとんどは忙しかったような気がします。暇だなぁと思っていたのは単位を取る目途もたった大学4年の頃くらいです。

 で、忙しいと自覚するたびに「ああ、心が亡んでしまう」といつも自分に警告を発してきました。心に余裕を、人生にゆとりを、というのが僕の生き方です。スピードに乗るとブレーキをかける、車の運転なら正しいのですが、人生は勢いがついたらそのまま突っ走った方が良いかも知れないのに、常にブレーキに足を置いて備えてしまいます。

 何の話かというと、どうも最近プライベートが忙しいんですよねぇ。ゆっくりしている時間が全然なくて、いつもなんだかんだと予定を入れては「こなす」ことに精一杯で。ちょっと前から「心が亡ぶぞ」と警告音が鳴っています。仕事で忙しいわけではなく、心に栄養を与えるような楽しいことをして忙しいのだから、きっと心が亡ぶことはないはずだと信じていますが、睡眠不足でフラフラしながら遊ぶような真似は、そろそろ年を考えてセーブした方が良いのかなとも思っています。


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