幹事クリタのコーカイ日誌2016

[ 前日翌日最新今月 ]

4月18日 ● 『ゆとりですがなにか』第1回。

 クドカンこと宮藤官九郎が脚本を書く新ドラマ『ゆとりですがなにか』。第1回は登場人物の顔見せなわけですが、なかなか強烈なキャラクター揃いの群像劇で、いかにもクドカンワールドだなぁと感じました。今後このキャラクターたちがどういう話を展開していくのか楽しみです。

 主役の岡田将生を筆頭に松坂桃李、柳楽優弥の3人は「ゆとり第1世代」。それに対してその下の世代である島崎遥香、太賀、吉岡里帆らは「真性ゆとり世代」と分類されているようで、ドラマでは第1世代が真性世代に振り回されるのが骨格になっていきそうです。我が家の2人の子ども一緒に初回を見ていたのですが、彼らは「真性」なので、このドラマに対して共感と反感がないまぜになっていたようで面白かったです。

 真性の世代のドラマ内での言動には「そんな奴らばかりじゃない!」と反発していましたが、反面そういうところが自分の世代にはある、もしくはそういう奴も中にはいることは認めています。カリカチュアされたキャラクターには「いない」と思っても、エッセンスは「ある」と認めざるを得ないわけで、そのあたりはクドカンの観察眼が冴えているのだろうと思います。

 また第1世代は上の世代と自分たちのズレをある程度は認識していて、それを埋めようと努力する部分がありますが、真性世代は自分たちが合理的であって上の世代は「古い」のだと思っています。うちの子どもたちを見ていてもそこは納得できます。「ゆとりで何が悪い」「ゆとりを舐めるなよ」という開き直り発言は子どもたちの世代からはよく聞きます。その描き分けはよくできているなと感じました。

 今回もユーモアのオブラートで包んでいるものの、クドカンとしてはかなり社会派のドラマになりそうです。深刻になってしまったらクドカンらしくないし、軽く薄っぺらになってしまったら単なるおふざけドラマで終わってしまうので、さじ加減の難しいところだと思いますが、「さすがクドカン」というドラマに仕上がることを期待して次回以降を楽しみにしたいと思います。


gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」

テニス好きなら「幹事クリタのテニス日誌」