幹事クリタのコーカイ日誌2016

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3月29日 ● マイアミオープンの錦織。

 いま開かれているマイアミオープン。グランドスラムに次ぐビッグトーナメントであるマスターズ1000大会のひとつです。錦織にとってマスターズ1000に優勝することはひとつの目標ですし、特にチャンスがあるとすれば地元のマイアミオープンでしょう。去年までも直前のインディアンウェルズはいつも調子が上がらないのに対し、マイアミでは好成績を残してきました。地元であることに加え、コートとの相性も良いのだと思います。

 今大会1週目は西岡良仁、大坂なおみの若い日本人選手が活躍してきましたが、2週目に入って錦織に注目が集まっています。現在ベスト16に残っていて、いよいよ4回戦が始まります。そして残っている16人の中で、なんと第6シードの錦織は第1シードのジョコビッチに次ぐ上位シードです。第2シードのマレーと第4シードのバブリンカは途中で敗退、第3シードのフェデラーと第5シードのナダルは棄権してしまいました。波乱の主な原因は猛暑らしいということです。

 残っている16人の中でジョコビッチ以外で要注意なのは第7シードのベルディヒ、第10シードのガスケ、第12シードのラオニッチあたりですが、幸いなことにガスケとベルディヒは次に直接対決で潰しあい、そこで勝ち上がった方がジョコビッチと対戦します。錦織が当たるのは準決勝のラオニッチだけ。ライバルですが勝ち越している相手ですし、暑さには錦織の方が慣れていると思うので有利です。要は決勝でジョコビッチさえ倒せば良いのですから、かなりマスターズ初制覇への道は開けてきています。

 と言っても、無事に決勝まで進んでもジョコビッチにどうやって勝つかということになると、これはかなり厳しい戦いになります。今のジョコビッチと真っ向から打ち合って勝てる確率は低いです。錦織のストローク力なら戦えないわけではありません。それは2014年の全米オープンで証明しています。ただ万全のジョコビッチ相手では錦織に限らず誰であってもかなり不利ですから、少しでも有利な条件を探すとすればやはりマイアミ特有の暑さでしょう。

 ジョコビッチが慣れない暑さにやられて調子を落とすこと、さらに言えば、準々決勝、準決勝あたりでタフな戦いをして疲弊してくれることを期待するしかありません。今大会はこれだけ上位陣がバタバタと倒れているのですから、ジョコビッチだってその波に巻き込まれないとも限らないのです。もっとも、錦織だって条件は同じですから、先に自分が負けてしまったら話になりません。こうしたチャンスをきちんと生かせないと錦織は単なるトップ10選手で終わってしまいそうなので、もうひとつ上を期待したいと思います。


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