年齢を重ねれば好きなことや楽しいことも少しずつ変わってきます。テニスはずっと好きですが、昔はよくやっていたことを気づけば全然やらなくなったこともたくさんあります。僕の場合はボーリング、映画鑑賞、温泉旅行あたりが特に減りました。どれも嫌いになったわけではないですし、今でも時間や機会があればやりたいとは思っているんですが、実際には激減しています。

　ボーリングは大学生の頃から２０代後半まではめちゃくちゃ投げていました。１ヶ月で１２０ゲーム投げたこともあるほどです。スコアもずっと記録していて、毎月のアベレージも出していました。投げ過ぎて中指が変形したり、痛くて左手で投げたりもしていました。

　映画も本当に若い頃は好きで、これもボーリングと同じく全て見た作品を記録して感想も書いていました。特にレンタルビデオ屋が登場するまでは映画館で見るしかなかったので、週に何回も映画館に足を運んでいて、小遣いがすっかり消えていたこともあります。

　温泉はブームになる３０年以上前、１９８０年代半ばからあちこち通っていました。まだ露天風呂は多くが混浴の時代で、入っているのも年配の人ばかり。若者が温泉なんて「年寄りくさい」と言われていた頃です。その後に人気の出たランプの宿（よしが浦温泉）だろうが白骨温泉だろうが大滝温泉だろうが、どこだって予約も簡単に取れました。まだ若かったので秘湯と言われるような交通が不便なところでも平気でいける元気もありました。

　そんな僕の大好きな趣味も、全てこの１０年くらいはテニスに時間とお金と体力を奪われてしまっています。「リソースの集中」というやつです。しかもサックスとピアノを習い始めたことで、さらに他の趣味に割ける時間もお金もなくなってしまいました。特に時間は本当に足りません。やりたいことはとことんやりたい性格なので、適当にちょこちょこというのが苦手なんです。時間さえあれば、今だって好きなことをたっぷりやりたいんですけど。

　そうそう、一番やらなくなったのはゲームでした。２０代から３０代にかけては本当に平日でも夜が白む頃までゲームやって、完全に寝不足のまま出社していたのに、今では全く触りません。なにせゲームを始めると「廃人」になっちゃうからなぁ。あれほど「時間喰い」なものもないので、とても手を出す勇気がありません。