幹事クリタのコーカイ日誌2015

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9月3日 ● 静かに終わった『水曜歌謡祭』。

 スタート当初に取り上げたフジテレビの『水曜歌謡祭』がなんと昨日ひっそりと最終回を迎えていました。これまでフジ亀山社長の肝入りで始まっただけに、どれだけ低視聴率で評判が悪くとも、テコ入れして続けていくという話だったのに、何の前触れもなくいきなり終わってしまうとは驚きです。もちろん番組内容のひどさからいつ終わっても不思議はなかったのですが、僕はそのあまりのダメさ加減を突っ込みながら見るのを楽しみにしていただけに、終了してしまったのは少々残念でした。

 それにしてもひどい番組でした。フジの看板のひとつである『FNS歌謡祭』をレギュラー枠でやるということで、敢えて生放送で過去の名曲を本人ではない歌手が歌うというコンセプト自体はそれほど間違ってはいなかったと思います。しかし人選がまずダメでした。MCにアンジャッシュの渡部と森高千里。渡部はお笑い芸人のくせに面白いわけではなく、森高はいるだけのお人形さん。なぜ進行役に局アナを起用しなかったのかわかりません。生放送の進行をこの2人でやらせるのは無謀でした。

 そして楽曲の選び方も目新しさがない上に、歌わせる歌手のキャスティングもダメ。呼ばれているのは仕事がない懐メロ歌手と、事務所が売り出したいだけの安い新人。そんな連中が聞き飽きた名曲を今さら歌っても何も面白くありません。せっかくの名曲もむしろ「お前が歌うな」と感じたことの方が多かったのですから残念でなりません。目玉のはずの森高は全く歌わないし、本当に誰に見てほしい番組なのか最後までわかりませんでした。

 さらに低視聴率が言われだしてからの「テコ入れ」がさらに迷走感を深めていて、石原裕次郎の『銀座の恋の物語』にゆうたろうが物真似で出てくるし、クマムシがなぜかアルフィーとコラボするしで、もう当初のコンセプトは無茶苦茶。最初は本人以外が歌う名曲ということだったのに、途中から単にご本人が昔の歌を熱唱していただけだったり。これほど「迷走」という言葉が似合う番組もありませんでした。

 結局静かにひっそりと番組は終わったわけですが、誰一人として売れたり得をしたりしなかったばかりか、フジテレビも出演者もスポンサーも含めて関係した全員が大怪我をしただけの番組でした。「迷」番組として記憶に残したいと思います。


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