幹事クリタのコーカイ日誌2015

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8月28日 ● 全米ドロー発表。

 注目の全米オープンテニスのドローが発表されました。特に気になるのはグランドスラム初制覇を狙う錦織のドローです。1回戦から順番に見ていきましょう。

 初戦の相手は41位のフランスのブノワ・ペール。かなりトリッキーなプレーをする選手ですが、技巧派という意味では錦織もツアー屈指ですから怖い相手ではありません。2回戦は83位のマルセル・イルハンと、147位のラデク・ステパネクの勝者となります。ランキングでは下のステパネクですがダブルスも巧いベテランですから、こちらの方が強敵かも。と言っても、今の錦織が負けるような相手ではありません。

 3回戦からいよいよシード選手が登場してきます。ベテランで第26シードのトミー・ロブレド、世界最速サーバーのサム・グロス、先日のマスターズ大会でベスト4に進出したアレクサンドル・ドルゴポロフの誰が勝ち上がってくるか予測ができませんが、いずれにしても強敵です。シード選手のロブレドよりも、現在調子の良いドルゴポルフやビッグサーバーのグロスの方が嫌な相手ですが、錦織が普通にやれば勝てるとは思います。

 4回戦は第16シードのガエル・モンフィスと第18シードのジョー=ウィルフリード・ツォンガのフランス勢のどちらかが上がってくることでしょう。身体能力の高い2人だけに、どちらが出てきても油断はなりません。ツォンガには今年の全仏でやられましたから、ここはきっちりとリベンジしておきたいところです。そして準々決勝は第7シードのダビド・フェレール、第9シードのマリン・チリッチという、どちも因縁の相手の勝者です。2人とも錦織にとって相性は良い相手ですが、フェレールとはいつも白熱した試合になりますし、チリッチはなにせ昨年の全米決勝で負けた相手です。これもきっちりリベンジしておきましょう。

 そして準決勝は世界ナンバー1のノバク・ジョコビッチ。最強の相手だけに勝ち上がることだけを考えたら決勝で当たりたかったところではありますが、錦織とジョコビッチの体力差を考えれば準決勝の方が勝てる可能性は高いとも言えます。昨年も準決勝でジョコビッチに勝てたのですから、ゲンは良いと思うことにしましょう。できたらジョコビッチがその前にナダルかラオニッチあたりに負けてくれたらもっと楽にはなるんですが、その可能性はあまり高いとは言えません。現在ジョコビッチが負けるとしたら錦織以外にはフェデラー、マレー、バブリンカくらいしか思い当りませんが、その3人ともボトムハーフに入ってしまいましたから。

 ということで、錦織が無事に決勝に進出したら、その相手は先ほどの3人の誰かでしょう。錦織にしたら2週間戦い抜いて一番体力的にきつい決勝で当たるなら、同じように体力的な不安を抱えるフェデラーが一番組し易いかも知れません。マレーは錦織と似たタイプでやりにくい相手ですし、バブリンカはもっと苦手としています。準々決勝でバブリンカがくることだけは避けたかったので、そこにフェレールが入ってきてくれました。錦織が一番の苦手としているガスケも反対の山に入りましたし、そういう意味では今回は恵まれたドローでした。

 後は怪我をせず体力的にも余裕を残して準決勝のジョコビッチ戦まで勝ち上がることです。昨年は4回戦のラオニッチ、準々決勝のバブリンカ、準決勝のジョコビッチと激戦に次ぐ激戦で、決勝に勝ち上がったもののすっかり体力切れでしたからね。


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