幹事クリタのコーカイ日誌2015

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7月18日 ● どういう新国立競技場にするか。

 安倍首相の指示で新国立競技場の計画が白紙撤回されました。ほとんどの人が疑義を感じているのにも関わらず、誰も責任を取らないままに進んでいこうとしていた計画を止められるのは首相だけだということで、それを撤回したことは評価されていいと思います。もっとも、これだけ話題になってしまっているのに放置していたら、さらに支持率が下がることは明らかだっただけに、「支持率命」の安倍首相としては止めざるを得なかったということですが。

 で、白紙撤回ということで、新国立競技場の完成予定は2020年春。となると2019年のラグビーW杯には新国立競技場は到底間に合わないことになり、メインスタジアムは日産スタジアムになりそうです。外野にしたら別にそれで良いと思うのですが、ラグビー協会としては収容人数が少なくなるので収益が減る、困るということらしいです。だったらそれくらい政府が補填してやればいいじゃんと思います。たかだか数百万だか数千万だかの減収分の補填くらい、2520億円に比べたら微々たるものです。

 それよりも白紙撤回したのは良いけれど、次はどういうスタジアムにするのかというコンセプトをしっかり決めることが大事。もちろん建設予算の上限もはっきりしなければ意味がありませんが、五輪後も有効的に使えるような、そして巨額のランニングコストがかからないようなスタジアムとはどういうものかをしっかり検討してから作り始めてほしいです。デザインだけで実用性を考えずに決めるからこんな問題が起きてしまったのですから。

 陸上用のサブトラックも必要でしょうが、スポーツ大会だけではそんなに稼動できないと思うので、やはりコンサートを始めとする各種イベント会場としてマルチに使いやすいような設計をしっかり取り入れるべきでしょう。取り壊されてしまった旧国立競技場を作った時にはそういう発想はなかったはずですから、それこそが新しく作る意義だと思います。

 ただ個人的な思いとしてはデザイン面では壊されてしまった旧国立競技場を彷彿とさせるようなテイストをどこかに入れて欲しいなと思います。前にも書いたようにあの国立競技場は昭和日本の復興と躍進のシンボルのひとつでもあったわけですから、どこかにその痕跡というか、DNAを残せないかなと。なにせ「今」未来的なデザインというのは、すぐに古くダサくなってしまうものですからね。


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