幹事クリタのコーカイ日誌2015

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7月7日 ● 新国立競技場なんて本当に必要なの?

 新国立競技場の事業案が有識者会議で了承されたそうで、このままいくと総工費2520億円の新しいスタジアムが建設されることになるようです。こんなのいくらなんでも無駄遣いでしょ、と多くの人が感じているし、建築の専門家も難しいと言っているのに、よくGOサインを出したものだなと呆れてしまいます。

 そもそもこれまであった立派な国立競技場をほとんど考えなしにあっさり壊してしまったことに憤慨します。あのスタジアムはある意味、昭和の日本の復興を代表する歴史的建造物だったと思います。多くの人が思い入れもあったことでしょう。ほとんど何の議論もなしに跡形も無く撤去してしまった上で、莫大な費用がかかるオーバースペックな新スタジアムを税金を投入して作ることにどれほどの国民が賛同しているというのでしょう?

 主導している文科省は「決まったこと」をストップできない典型的な役所仕事をしているのでしょう。それはどこまでいっても「実行機関」であって「決定機関」ではない役所の習性です。だったら決めるべき政治家がきちんとこの新スタジアムの建設について考えるべきなのですが、政治家は国費をふんだんに使うことが大好きです。大きなプロジェクトで税金をバラまけばそこに利権が生じるからです。

 そんな政治家と官僚を持ってしまった日本という国の不都合と不幸が凝縮されたような案件ですが、きっとお金の問題も工期の問題も日本人はやるとなったら何とか頑張ってクリアしてしまうのだろうと思います。どこかの国のように手抜きをしたりもしないでしょうし。そんな手間と金をかけるのなら、もっと解決すべき政治的課題がありそうな気がするのですが、「それは言わない約束でしょ」と昭和時代と変わらぬ心意気で無理するのがきっと日本人なんです。


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